付き合う前に距離が縮まってしまったとき、どうすればよかったか
関係が先に進んで、その後がうまくいかなかった。経験から学んだことを正直に書く。
あの夜のあと、私は何も聞けなかった
失敗の話をする。
Pairsで出会った彼とは、最初から話が合った。共通の趣味が登山で、マッチングしてから3日でLINEに移行して、2週間後には恵比寿で会っていた。背が高くて、笑うと目が細くなるタイプ。「こういう人と付き合いたいな」と思った瞬間を、今でも覚えている。
4回目のデートが終わったとき、彼が「次も絶対会おう」と言った。その言葉を、私はきっと都合よく解釈していた。
5回目のデートは下北沢だった。夜から合流して、小さなバーで2時間くらい飲んで、そのまま流れるように、関係が変わった。告白もなかった。確認もなかった。ただ、気持ちが盛り上がって、時間が動いた。そういう夜だった。
翌朝、「昨日楽しかったね」というLINEが来た。私も「うん、楽しかった」と返した。その瞬間、胸の中に「これって、付き合ったってことだよね」という確信みたいなものがあった。根拠はなかったのに。
「聞けばよかった」と気づくまで
1週間、普通に連絡を取り合っていた。彼からLINEが来ることもあれば、私から送ることもあった。次のデートの話も出た。中目黒のフレンチに行こうという話が、具体的に出ていた。
だから知ったときの衝撃が、余計に大きかった。
インスタのストーリーに、彼が女性と映っていた。見知らぬ人。場所は表参道だと分かる背景。投稿時刻は土曜の夜23時。その日、私には「今日は予定がある」と言っていた日だった。
喉の奥に、何かがつかえた。
「え、どういうこと」と思いながらも、すぐに「でも付き合ってるって確認してないし」という声が、頭の中から出てきた。自分で自分を打ちのめすような感覚。傷ついているのに、「傷ついてはいけない立場かもしれない」と思わなければならない、あの居心地の悪さ。
結局、その夜は何も送れなかった。翌日も、その翌日も。彼からはふつうにLINEが来て、私はふつうに返した。中目黒のフレンチには行かなかった。なんとなく話が流れて、連絡の頻度が落ちて、気づいたときには終わっていた。
確認しなかったから、終わった、とも言えない。でも確認していれば、少なくとも自分が何に傷ついているかを、はっきりわかる形で傷つくことができた。
なぜ聞けなかったのか
あのとき、なぜ「付き合ってるの?」と聞けなかったか。
怖かった。それだけだ。
「違う」と言われたらどうしよう。「え、そういうつもりじゃなかったんだけど」という顔をされたらどうしよう。せっかく楽しい雰囲気が続いているのに、確認するという行為そのものが、その空気を壊してしまう気がした。
それに、「関係が変わった」ことと「付き合う」ことを、私は無意識に同一のものとして扱っていた。あそこまで進んだんだから、当然そういうことでしょ、という甘い前提。でも彼の中では、そうではなかった。ふたりの間に存在していた「前提」が、まったく違うものだった。
同じ夜を過ごして、同じLINEを交わして、まったく違う解釈の中にいた。
次の恋愛で、私が変えたこと
その経験から1年後、withで出会った人と4回目のデートをした。吉祥寺の夜で、井の頭公園沿いをぶらぶら歩いていた。いい雰囲気だった。また同じことになりそうな予感が、少しあった。
そのとき私は、立ち止まった。
「ちょっと聞いていい?」
彼が「え、何?」と振り返った。
「私、ちゃんと付き合いたいと思ってる。あなたはどう思ってる?」
なんとも言えない2秒間があった。緊張で手が冷たかった。
でも彼は「俺もそのつもりで会ってる」と言った。照れながら。
あの2秒間の沈黙は、あの下北沢の夜のあとに味わった1週間の宙ぶらりんより、ずっと短くて、ずっとクリアだった。
確認することが、関係を壊すわけじゃない。確認できる関係かどうかを、確かめる行為でもある。
確認は、自分を守る言葉だった
付き合う前に関係が進んでしまったとき、やっておけばよかったことをまとめると、こうなる。
1. 関係が変わった直後に、「私たちって、どういう関係になったんだろう」と素直に聞く
2. 答えを急かすのではなく、「私はこう思っている」と自分の気持ちを先に伝える
3. 確認することへの罪悪感は、捨てていい
3番目が、私にとっていちばん難しかった。「急かしてるみたいで重いかな」「女々しいって思われるかな」という声が、ずっと頭の中にあった。でも今は、確認することは重さじゃないと思っている。むしろ相手に対して、「私はあなたとの関係をちゃんと考えています」と伝えるための言葉だ。
確認して「違う」と言われるのは、痛い。でもその痛みには、ちゃんと輪郭がある。終わりがある。
確認しないまま進んで、じわじわと気づく「違い」には、輪郭がない。どこで傷ついていいか分からないまま、じわじわと消耗していく。
あの下北沢の夜に、翌朝のLINEを返す前に、たった一行だけ聞けていたら。「昨日のこと、どう思ってる?」それだけで、きっと違う景色になっていた。
確認は、勇気じゃない。自分の気持ちに正直でいるための、最低限の誠実さだった。
よくある質問
付き合う前に身体の関係を持ってしまった場合どうすればいい↓
告白前に距離が近くなりすぎた時の対処法は↓
付き合う前に先に進んでしまった後付き合うには↓
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。