恋愛体験談
本の趣味が同じだった人と、3ヶ月かけてゆっくり好きになった
最初のメッセージは「どの村上春樹が好きですか」だった。宣言じゃなく、問い。それだけで、この人とは話せると思った。
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最初のメッセージは「どの村上春樹が好きですか」だった。宣言じゃなく、問い。それだけで、この人とは話せると思った。
オンラインゲームで知り合って3年。顔も声も知らないまま、現実の友達より深い話をしていた。会場で彼を見つけた瞬間、胸の奥で何かがほどけた。
マッチングから半年、私たちは一度も会わなかった。会えなかったのではなく、会う必要を感じなかった。3日に一度届く少し長い文章が、気づけば私の一番深いところに届いていた。
自炊のバリエーションを増やしたくて通い始めた料理教室で、気づいたら毎回隣にいる人がいた。好意なのか、ただ居心地がいいだけなのか。玉ねぎを焦がしながら、答えを探していた。
在宅勤務で体がなまって入ったバドミントンサークル。ネット越しに羽を打ち合ううちに、気づいたら毎週土曜日の夕方を待つようになっていた。ゆっくり積み上がった半年間の話。