アプリで出会った相手と別れる時、どう伝えるべきか。経験から考えたこと
withで知り合って6回会った相手と、別れを切り出せずに7回目の約束が入っていた。悪い人じゃなかった。でもフェードアウトしていいのか。マッチングアプリで出会った人と別れる時の伝え方、経験から考えたこと。
「フェードアウトしていいのかな」と思ったことがある。
まだ交際してなくて、でも5〜6回会っていて、「これ以上は続けたくない」という気持ちが固まった時。
withで知り合って、3ヶ月で6回会っていた。悪い人じゃなかった。むしろ真面目で、話も合った。でも付き合うイメージが浮かばなかった。自分の感情がはっきりしないまま、会う回数が増えていた。
7回目の約束が入っている。「行けなくなりました」と嘘をついてフェードアウトするのか、それとも正直に言うのか。1週間、スマホを持ったまま迷っていた。深夜にトーク画面を開いては閉じて、「行けなくなりました」の一文を下書きしてはまた消した。
フェードアウトの問題
「アプリで出会った相手だから、フェードアウトしても許容範囲なんじゃないか」という考え方がある。直接会って告白した関係じゃない、そういう感覚があった。
でも5〜6回会った人間が突然消えることで傷つかない人はいない。
フェードアウトは「終わった」が相手に伝わらない。「忙しいのかな?」「体調崩してる?」「何か悪いことをした?」と思われ続けることは、相手を宙吊りにする行為だ。それは、相手の次への一歩を遅らせることにもなる。6回会った相手に連絡が途絶えたら、少なくとも1ヶ月は「どういうことだろう」と考える。その1ヶ月は、誰かのせいで無駄にされた時間になる。
私自身、1度だけゴーストされたことがある。3回しか会っていなかったのに、それでも「返信がこない」という状態が1週間続いたとき、喉の奥に何かつかえた感覚が消えなかった。「私が何かしたのかな」と繰り返し考えた。仕事中も、寝る前も。あの感覚を思い出すと、フェードアウトは選べなかった。
直接伝える方法
メッセージで「ここで終わりにしたい」と伝えることは可能だし、むしろ正直だ。
使えるフレーズの例:「楽しい時間をありがとうございました。私にはご縁がないと感じていて、続けることが難しい状況です」
長々と理由を説明する必要はない。「相性」「タイミング」「気持ちが追いつかない」など、理由を詳しく書くと相手が反論できるポイントを作ることになる。「ご縁がない」という言葉はぼんやりしているが、反論しようがない。
「終わる」という事実は明確に伝える。あいまいな文章は、相手に「まだチャンスある」と思わせる。
私が実際に送ったのは、「今まで一緒にいてくれてありがとうございました。私の気持ちが追いついていないと感じていて、これ以上お会いするのが難しくなってしまいました」という内容だった。送信ボタンを押す前、手のひらがじんわり汗ばんでいた。でも押した後は、なんか少し楽になった。
相手が怒っても
「なんで急に」という反応が来ることもある。実際に来た。「6回も会ったのに急すぎる」と言われた。
怒りは当然だ。怒っていない方がおかしい。でも、だからといって謝り続ける必要はない。「申し訳なかったです」と一言だけ返して、それ以上の会話をする義務はない。関係を終わりにすることを選んだなら、その選択自体は正しい。
続きのやりとりには応じなかった。数日後には連絡が来なくなった。
「ひどい」と思われることは覚悟しなければいけない。でも「ひどい」と思われる誠実さと、何も言わないまま消える無責任さを天秤にかけたら、答えは明らかだ。
アプリ経由だからといって特別ではない
アプリで出会った相手も、居酒屋で知り合った相手も、関係の終わり方への誠実さは同じでいい。
「アプリだからゴーストしても良い」という感覚は、自分が同じことをされた時のことを想像すれば、すぐに崩れる。私も1回だけゴーストされたことがある。あの「なんで突然?」という感覚は、今でも覚えている。
6回会った人間への誠実さは、6回分の時間への敬意でもある。相手が費やした時間を「なかったこと」にしない。それだけのこと。
されたくないことをしない、それだけのこと。
あの夜、メッセージを送り終えてスマホを置いたとき、窓の外に渋谷の夜景が見えた。終わらせることと、消えることは全然違う。その違いに、ちゃんと向き合えた気がした。
アプリで出会っても、誠実に終わらせることはできる。むしろ、誠実に終わらせることで、その人との記憶が「嫌なもの」じゃなく「ちゃんとした出来事」として残る。それは自分のためでもある。
別れを切り出すとき、恵比寿のカフェで向かい合った。心臓がバクバクして、手のひらが汗でびしょびしょだった。「ごめん、もう続けられない」。声が震えた。彼は黙って聞いてくれた。5秒の沈黙が永遠に感じた。帰り道、新宿の夜道を一人で歩きながら涙が出た。別れ方にも誠意がある。フェードアウトじゃなく、言葉で伝えた。そのことだけは、後悔していない。喉の奥のつかえが取れるまで、2週間かかった。
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。