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やめるタイミングを3回逃した話と、正しいアプリの辞め方

「もう少しだけ」を3回繰り返して、気づいたら課金8ヶ月目だった。やめどきのサインは全部出ていたのに、私はそれを無視していた。マッチングアプリを退会するまでの記録と、休止と退会の本当の違い。

·橘みあ·6分で読める

課金8ヶ月目の夜、スマホを開いてPairsのアイコンを見たとき、胃の底がずしんと重くなった。


また開くのか。また誰かのプロフィールを流し見して、いいねを送って、返ってこなくて、寝る。その繰り返しを8ヶ月やっていた。最初の頃の「誰かと出会えるかもしれない」というワクワクは、もうどこにもなかった。


1回目のやめどき:新宿のドトールで気づいた違和感


最初にやめようと思ったのは、3ヶ月目だった。


新宿のドトールで、マッチした相手と初めて会った帰りのことだ。悪い人じゃなかった。話も普通に弾んだ。でも帰りの中央線で、なぜか涙が出そうになった。悲しかったわけじゃない。ただ、「この作業をあと何回やるんだろう」と思った瞬間、喉の奥がぎゅっと詰まった。


デートを「作業」と感じている自分に気づいた。やめどきだった。でも「せっかく3ヶ月課金したし」「もう少し続ければいい人に会えるかも」と自分に言い聞かせた。サンクコストの罠に、見事にはまっていた。


2回目のやめどき:スマホを開くのが怖くなった


5ヶ月目、明らかなサインが出ていた。朝起きてスマホを開くとき、Pairsの通知が怖くなっていた。メッセージが来ていても「返さなきゃ」が先に来る。来ていなくても「やっぱりダメか」と落ちる。どっちに転んでもしんどい状態だった。


その頃、同時に3人とやりとりしていた。誰にも本気になれないまま、義務感でメッセージを返していた。相手にも失礼な状態だった。わかっていたのに、やめられなかった。「やめたら出会いがゼロになる」という恐怖の方が強かった。


手のひらが汗ばむのは、デートの前じゃなくて、アプリを開くときだった。それがどれだけおかしいか、当時の私は気づいていなかった。


3回目のやめどき:友達の一言で目が覚めた


7ヶ月目。中目黒の居酒屋で友達と飲んでいるとき、何気なくアプリの愚痴を言った。「最近全然いい人いなくて」。


友達がビールのグラスを置いて、こっちを見た。


「それ、3ヶ月前も同じこと言ってたよ」


心臓が一瞬止まった気がした。本当にそうだった。3ヶ月前も5ヶ月前も、同じ愚痴を言っていた。状況が何も変わっていないのに、続けている。それはもう「頑張っている」じゃなくて「惰性」だった。


やめるべき5つのサイン


振り返ると、やめるべきサインは全部出ていた。


1. アプリを開くのが義務になっている。 楽しみじゃなくて「チェックしなきゃ」で開いている。通知を見るたびに疲れる。


2. メッセージの返信が作業になっている。 相手の文章を読んでも心が動かない。テンプレみたいな返信を打っている自分に気づく。


3. 誰とやりとりしても「この人じゃない」と思う。 減点方式で相手を見ている。粗探しをしている。


4. 課金を「もったいない」で続けている。 出会いたいからじゃなく、払った分の元を取りたいで続けている。


5. 同じ愚痴を3ヶ月以上言っている。 友達に話す内容が変わらない。進歩がない。


3つ以上当てはまったら、一度離れた方がいい。私は5つ全部当てはまっていた。


「休止」と「退会」は全然違う


アプリをやめるとき、「休止」と「退会」の2つがある。この違いを知らなくて、最初は間違えた。


休止は、プロフィールを非表示にして、マッチングを止める。データは残る。有料プランの自動更新を止めて、アプリをホーム画面から消す。また始めたくなったら、データが残っているからすぐ再開できる。


退会は、アカウントごと消す。プロフィール、マッチ履歴、メッセージ全部が消える。再開するときはゼロからやり直し。


私が勧めるのは、まず「休止」だ。疲れているだけなら、1ヶ月休むだけで見え方が変わることがある。退会は「もうこのアプリは使わない」と決めたときでいい。


休止の手順はシンプルだ。まず有料プランの自動更新を切る。iPhoneならサブスクリプション設定から。次にプロフィールを非表示にする。最後にアプリをホーム画面のフォルダの奥に入れるか、消す。この3ステップで終わる。


退会するなら、その前にマッチ相手への連絡を忘れないこと。やりとり中の人がいるなら、「少しアプリをお休みすることにしました」と一言送る。突然消えるのは相手に失礼だし、自分の中にも後味が残る。


8ヶ月目にやめて、どうなったか


結局私は8ヶ月目に休止した。退会じゃなくて休止。


アプリを開かない生活は、最初の3日間だけ落ち着かなかった。通知が来ない静けさが、逆に不安だった。でも1週間もすると、夜の時間が増えたことに気づいた。寝る前にアプリをスクロールしていた30分がなくなって、本を読んだり、表参道のTSUTAYAで借りた映画を観たりする時間ができた。


やめて2ヶ月後、友達の紹介で人と会った。アプリじゃない出会い。プロフィールも条件検索もない。ただ紹介されて、会って、話した。それだけのことが、すごく新鮮だった。


アプリをやめるのは「出会いを諦める」じゃない。「出会い方を変える」だけだ。


疲れたまま続けても、いい出会いは来ない。少なくとも私の8ヶ月はそうだった。やめどきを逃し続けた8ヶ月の最大の教訓は、「もう少しだけ」が一番危ないということだった。


やめる勇気がないんじゃなくて、やめた後の自分を信じられないだけだ。

よくある質問

マッチングアプリのやめどきはいつですか?
アプリを開くのが義務になっている、メッセージの返信が作業になっている、誰とやりとりしても「この人じゃない」と思う、課金を「もったいない」で続けている、同じ愚痴を3ヶ月以上言っている——この5つのうち3つ以上当てはまったら、一度離れるタイミングです。疲れたまま続けても、いい出会いにはつながりません。
マッチングアプリの休止と退会の違いは何ですか?
休止はプロフィールを非表示にしてマッチングを止める方法で、データは残ります。また始めたくなったらすぐ再開できます。退会はアカウントごと削除するため、プロフィール・マッチ履歴・メッセージが全部消えます。まずは休止を試して、1ヶ月離れてみることをおすすめします。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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