初デートの場所選びで3回失敗して気づいたこと
映画館で2時間黙ってスクリーンを見て、「良かったですね」「そうですね」で終わった。居酒屋、ボーリング——3回失敗してようやく気づいた。初デートの場所が会話の量を決めているという、シンプルだけど重要な話。
1回目は映画館だった。
渋谷のTOHOシネマズ。「映画好きって言ってたから」という理由で選んだ。2時間、隣に座ってスクリーンを見て、出てきたら「良かったですね」「そうですね」で会話が終わった。映画の感想で30分は持つかなと思っていたが、彼女の感想が「なんかすごかったです」の1行で、私の感想も「そうですよね」で終わった。電車が同じ方向だったから一緒に乗ったけど、下北沢で降りる彼女を見送って、帰りの各停で「失敗した」と思った。
2回目は居酒屋だった。
渋谷の串焼き屋、カウンター席。「お酒好きって書いてたから」という理由で選んだ。居酒屋は話しやすいと思っていた。でも彼女はそんなにお酒が強くなくて、私も緊張していたから飲みすぎて、2時間後の記憶があやふやだった。「また会いましょう」と言ったらしいが、翌朝LINEで確認したら既読のまま返信が来なかった。
3回目はボーリングだった。
池袋のラウンドワン。「体動かす系が好きって言ってたから」。これが一番の失敗だった。ゲーム中は会話できなくて、スコアが出るたびに気まずくなって(私が9連続ガーターを出したせいで)、終わった後にご飯に行ったが二人ともヘトヘトで、20分で会話が尽きた。
失敗3回のパターンが教えてくれたこと
全部の失敗に共通していたのは、「会話する時間が設計されていなかった」ことだ。
映画館は会話ゼロの2時間が先にくる。居酒屋は食べることが先で、会話は合間になる。ボーリングは動くことが先で、話すのはその隙間になる。どれも、「二人で話す」が目的じゃない場所だった。
それに気づいたのは、3回の失敗を並べてみたときだった。映画館も居酒屋もボーリングも、行為が目的になっていた。「話す」のは行為の副産物で、でも初デートで本当に必要なのは「話す」こと自体だった。
「この人のことが知りたい」のに、「何かをする場所」を選んでいた。
初デートに向いている場所の条件
テーブルを挟んで向かい合えることが基本だ。横並びより向かい合いの方が、表情が見えて話しやすい。カウンターは距離が近すぎて緊張する人もいる。隣同士だと、相手の顔を見るために体ごと向かなければいけない。その疲労感が、会話の疲労感と重なる。
2時間くらいで自然に終われることも条件だった。長すぎると疲れる。短すぎると話が尽きる前に終わる。カフェかランチが2時間の設計に向いている。コース料理は時間が決まりすぎてて、盛り上がっても帰れない感覚になる。
静かすぎず、うるさすぎないこと。音楽が大きいバーは声が聞こえなくて疲れる。完全無音の場所は沈黙が怖い。BGMがあって会話できる音量が理想だった。
値段が見えすぎないことも地味に大事だった。高すぎる店は緊張する。安すぎる店は「やる気がない」と思われる可能性がある。1人2,000〜4,000円が落ち着いた。
4回目で気づいた「正解」
4人目の相手は中目黒でランチにした。パスタ屋で、テーブル席で、BGMは低めのジャズだった。2時間があっという間だった。話が途切れる前にパスタが来て、パスタを食べながらまた話が始まった。
席に座ったときの「向かい合っている感覚」が良かった。彼女の表情が全部見えた。笑ったとき、考えたとき、少し困ったとき。それを見ながら話せた。
帰り際、目黒川沿いを少し歩いた。「また会いたいです」と言ったら、「私も」と返ってきた。その言葉が、今まで聞いた言葉の中でいちばん素直に耳に入った。
場所は、言葉より先に二人の関係性を決める。
「初デートの場所」で本当に大事なのは3つだけ
15回の初デートで学んだ結論はシンプルだった。
1. 会話が途切れても気まずくならない場所
カフェより散歩。美術館よりアーケード商店街。「何か見るもの」が周りにある環境なら、沈黙になっても「あの店面白そう」で繋がる。吉祥寺のハモニカ横丁、下北沢の古着エリア、中目黒の目黒川沿い——歩きながら話せる場所は最強。
2. 1時間で帰れる場所
初デートは短いほうがいい。「もう少し話したかった」で終わるのが理想。渋谷のカフェで1時間→「じゃあ、また」が一番きれい。3時間のコースディナーは、相手が「帰りたい」と思ったときに逃げ場がない。
3. 相手が行ったことない場所 or 好きな場所
「○○ってお店行ったことありますか」と事前に聞く。行ったことなければ「じゃあ一緒に行きましょう」で期待感が作れる。行ったことあれば「好きなところ教えてください」で相手が主導権を持てる。
東京の初デートで外さない場所5選
実際に行って、会話が弾んだ場所をリストにした。
- 代官山 蔦屋書店周辺:本を見ながら「これ好き」で相手の趣味がわかる。カフェも併設。
- 中目黒 目黒川沿い:散歩→カフェの流れ。桜の季節以外も良い。
- 表参道 裏通り:メイン通りを1本入ると小さいカフェが並んでいる。人混みから外れた静かさ。
- 吉祥寺 井の頭公園:天気が良ければ最強。ベンチで座って話せる。
- 谷中 谷根千エリア:散歩コースが自然にできる。食べ歩きで沈黙を埋められる。
3回失敗して、4回目にたどり着いた答え。場所は「おしゃれさ」じゃなくて「会話の補助輪」で選ぶ。
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。