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自然に撮れた写真が強いと気づいた夜。後悔したいいね激減の話

スタジオで撮ったきれいすぎる写真に変えた途端、いいねが激減した友人の話。Pairsで実感した「作り込んだ写真より自然な写真が強い」理由を、実例をもとに書く。プロフィール写真の選び方が変われば、マッチング率も変わる。

27歳・女性の体験
·橘みあ·7分で読める

正直に言う。写真を変えた途端にいいねが激減したのに、理由がわかった。


友人のいいねが半分になった日


「ねえ聞いて、いいねが激減したんだけど」


恵比寿のカフェで彼女がスマホを差し出してきたのは、3月の終わりだった。プロフィールを見せてもらって、私は一瞬黙った。


写真がきれい、すぎる。


背景はふんわりとボケていて、光の当たり方が完璧で、彼女の肌はツルツルに見える。ヘアメイクも整っていて、服もちゃんとコーディネートされている。どこからどう見ても「プロに撮ってもらいました」という雰囲気が漂う一枚だった。


「これ、スタジオで撮ってもらったんだよね」と彼女は言った。「3万円くらいかけたのに、いいねが前の半分になって」


前のプロフィール写真は、友達の結婚式の二次会で誰かに撮ってもらったスナップだったらしい。照明はちょっと暗くて、背景には見知らぬ人の肩が映り込んでいる。でも彼女の顔は笑いかけで、目が細くなっていて、なんというか「生きている」感じがした。


その話を聞いてから、ずっと考えていた。なんで自然な写真のほうが強いのか、を。


「盛られている」とバレる瞬間


マッチングアプリのユーザーは、半分くらい詐欺師を探している目で写真を見ている。これは私が使ってきたPairsやwithで身をもって感じたことだ。


実際に会ったら別人だった、という経験をした女性は少なくない。逆に男性側から見ても、プロフィールと実物のギャップは「騙された」という感覚につながる。だからみんな、写真を見るときに無意識でこう考えている。「これ、本物の顔か?」と。


プロ撮影の写真は、その疑惑を自分から呼び込みやすい。照明の当て方、レタッチの有無、構図の作り込み方。全部が「ちゃんとした写真」であればあるほど、見ている側は「盛られている可能性が高い」と判断する。


きれいすぎる写真は、信頼を失う。


これが逆説のスタートだ。


旅先のスナップが強い理由


with を使っていた頃、私のいいね数が一番多かった時期の1枚目は、長野に旅行したときに友達が撮ってくれた写真だった。山を背景に、ダウンジャケットを着て、なんかすごく楽しそうな顔をしている。顎が若干引けていないし、角度も良くないし、髪が少し乱れている。でも、いいねが来た。


その後、意識して「ちゃんとした写真」に変えたら、マッチ率が下がった。


自然な写真が機能する理由を今なりに言語化すると、こうなる。日常のスナップは「一緒にいたらこんな感じかも」という想像を刺激する。スタジオで撮った完璧な写真は、「デートの場面」を想像させてくれない。撮影のためだけに存在している、特別な一枚だから。


中目黒の川沿いを歩いている写真、吉祥寺のカフェでコーヒーカップを持っている写真、下北沢のレコード屋で棚を見ているショット。そういう「生活している」写真が、見ている人の想像力をちゃんと動かす。「この人と、こういう場所に行きたい」という気持ちを引き出すのは、ライフスタイルが滲み出ている写真だ。


具体的に何を選ぶか


じゃあ実際どの写真を使えばいいのか。カメラロールを見直す前に、基準を持っておくといい。


1. 明るい場所で撮られている写真を選ぶ。屋外の自然光が一番いい。暗い室内や夜の写真は、顔の印象が重くなりやすい。


2. 表情は「笑いかけ」か「歯が見えている笑顔」。無表情や真顔は、プロのモデルでもない限りアプリでは不利に働く。歯が見えているくらいのほうが、親しみやすさが伝わる。


3. 背景に情報が入っている写真を探す。どこかの街、お気に入りのお店、趣味の道具。その場所や物がわかることで、「この人どんな人だろう」という興味が生まれる。


4. 顔がはっきり見える。サングラスをかけていると半分顔が隠れている状態だし、マスク姿はもっと印象が掴みにくい。顔全体がちゃんと見える写真を1枚目に選んでほしい。


5. グループ写真は2枚目以降に。友達と一緒に写っている写真は「社交性があります」というアピールになるけれど、1枚目に使うと「どの人?」という混乱を生む。最初の1枚は自分一人で映っているものにする。


撮り直す必要はない、というのが私の持論だ。スマホのカメラロールを1年分さかのぼれば、意外と使える写真が眠っている。旅行のスナップ、友人の誕生日の写真、季節のイベントで誰かに撮ってもらった一枚。そういう「記録として撮られた写真」のほうが、アプリでは生きることが多い。


枚数と順番の話


Pairsでも Omiai でも、1枚目がすべてだ。タイムラインをスクロールしているユーザーは、0.5秒ほどで次に行くか止まるかを決めている。2枚目以降を見てもらえるのは、1枚目でひっかかりが生まれたときだけ。


だから1枚目は、正面向きで、顔がはっきり見えて、表情が明るい写真を絶対に入れる。それ以外の要素は二の次だ。


2枚目と3枚目に、趣味や日常がわかる写真を並べる。カフェ巡りが好きなら素敵なドリンクと一緒に写った写真、アウトドアが好きなら登山やキャンプのシーン、読書や映画が趣味なら本棚や映画館のロビーでの一枚。「会ってみたらこういう話ができそう」という具体的なイメージを渡すためのコーナーが、2枚目以降の役割だ。


友人はプロ撮影の写真をやめて、結婚式二次会のスナップに戻した。1週間後、「いいねが元に戻った」とLINEが来た。23時ごろ、スタンプ一個だけ送り返した。多くは言わなかった。


完璧な写真より、正直な写真


作り込みは不誠実だとは思わない。自分をよく見せたいのは当然の心理だし、きちんとした写真を用意しようとする気持ちはむしろ誠実さの表れだとも思う。


ただ、マッチングアプリで求められているのは「会いたいと思わせること」であって、「きれいだと感じさせること」ではない。完璧な写真は見る人を感嘆させるかもしれないけれど、会いに行きたいという衝動を生むのは、もっとざらついた、その人の体温みたいなものが見える写真だ。


正直な写真が正直な人を集めるのに、作り込んでいた。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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