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マッチングアプリ攻略

「この人変だな」と思ったら全部正解だった——詐欺・サクラ・業者の完全見分け方

マッチング直後に「投資の話」を持ち出してきた男がいた。プロフィール写真はモデルみたいにきれいで、職業は「IT関連(自由業)」。後から調べたら、ほぼ全員に同じセリフを送っていた業者だった。「なんか変だな」の直感を信じてよかった、という話。

·橘みあ·15分で読める

マッチング直後に「投資の話」をされた日のこと


Pairsを始めて2週間目のことだった。


写真を見た瞬間、正直「この人、ちょっとできすぎじゃないか」と思った。180cm台、細身、清潔感のある笑顔。プロフィール文は短くて、趣味の欄には「旅行・料理・読書」とだけ書いてあった。職業は「IT関連(自由業)」。年収は「1000万円以上」。


それでもマッチングしてみた。好奇心が勝った。


最初の3日間は普通だった。「どのエリアに住んでるんですか」「休日は何してますか」。さわやかなやりとりが続いた。でも4日目、いきなり話題が変わった。


「最近、資産運用とか興味ありますか?ぼく、副業でやってる投資がかなり結果出てて、友達に教えてあげたくて」


スクロールして、もう一回読んだ。4日目だ。まだ会ってもいない。


喉の奥に何かつかえた感じがした。返信する前に、彼のプロフィールをもう一度見た。写真が3枚とも光の加減が違う——というか、同じ人物なのかどうか微妙にわからない解像度だった。プロフィール文の「旅行・読書・料理」は、誰でも書ける趣味の列挙だった。


ブロックした。後からSNSで調べたら、まったく同じ手口の体験談が山ほど出てきた。


「変だな」という直感は、正しかった。


サクラと業者と詐欺師の違い


よく混同されるが、3つは目的がまったく違う。


サクラは、アプリ運営に雇われた(または運営と契約した)偽ユーザー。目的はユーザーをアプリに長居させること。会う気はゼロ。「もう少し話しましょう」「次のメッセージで答えますね」を繰り返して課金を促す。主に海外製の非公認アプリや、審査が緩い出会い系サービスに多い。Pairs・Omiai・withといった大手アプリはサクラ対策が厳しく、ほぼいない。


業者は、外部のビジネスに誘導することが目的。マルチ商法・投資詐欺・出会い系サイトへの誘導・占い・キャバクラ勧誘など、種類は多岐にわたる。アプリ上でマッチングして、LINEに移行させた後に本題を切り出すパターンが多い。


詐欺師は、最終的に金銭を騙し取ることが目的。ロマンス詐欺(恋愛感情を利用した詐欺)が典型で、「海外にいる」「お金が必要な緊急事態が起きた」などの設定で送金を求めてくる。被害額が最も大きい。警察庁の統計では、SNS・マッチングアプリ経由の「投資詐欺」認知件数が2022〜2023年に急増し、前年比3倍以上になった年もある。


この3つに共通しているのは「会うつもりがない」こと。


詐欺プロフィールの特徴15パターン


実際に遭遇したもの、友人から聞いたもの、SNSで共有されていたもの、全部まとめる。


写真系

1. プロフィール写真の人物が「外国人または外国人風」の美男美女

2. 写真が1〜2枚しかない(多い人は逆に加工した証拠写真のみ)

3. 背景がホテルや豪邸、リゾート地ばかり

4. 全身写真がなく、顔のアップのみ

5. 逆画像検索すると海外の別人がヒットする


プロフィール文系

6. 趣味が「旅行・料理・映画鑑賞」の組み合わせのみ(無難すぎる)

7. 自己紹介文が50字以下、または逆にコピペっぽく整いすぎている

8. 「誠実な人を探しています」「真剣です」の文言のみで具体性がない

9. 職業が「自由業」「経営者」「ITコンサルタント」で会社名・業種の詳細なし

10. 年齢のわりに年収設定が異様に高い(30歳で1500万円など)


行動系

11. マッチング直後(24時間以内)にLINEやInstagramへの移行を求めてくる

12. 質問を返さず、一方的に自分のことを話す

13. 相手の話題を深掘りせず、会話がつながらない

14. 返信が深夜〜早朝に集中している(時差がある国から操作している可能性)

15. プロフィールの写真と話の内容(住んでいる地域・日常)が食い違う


15個全部当てはまる必要はない。3〜4個重なっただけで、警戒レベルを上げていい。


危険なメッセージパターン(実例つき)


実際に寄せられた体験談から再現した、典型的なNGメッセージ。


【例1】LINE移行を急かすパターン

「アプリってメッセージ送りづらいので、LINEで話しませんか? ID教えます」

→ マッチングから24時間以内に来た場合は業者確定。アプリの中で話を続けていい人は、LINE移行を急かさない。


【例2】投資・副業の切り出し方

「最近、副業始めたんですよ。FXなんですけど、月30万くらい安定して稼げてて。よかったら一緒にやりませんか?最初は少額でもOKで」

→ 恋愛関係の文脈から突然お金の話になる。「よかったら」「一緒に」という言い回しで親密さを演出するのが特徴。


【例3】会えない言い訳の繰り返し

(1回目)「今週末はちょっと仕事で……」

(2回目)「来週は出張があって」

(3回目)「実は今、海外にいて……」

→ 3回以上「会えない」が続いたら、会う気がないと思っていい。サクラ・業者の典型パターン。


【例4】ロマンス詐欺の感情操作

「あなたと話してると、他の人とは違うって感じる。ずっと一人でさびしかったけど、やっと出会えた気がして」

→ 会う前から強い感情移入をしてくる。短期間で「特別感」を演出し、情を利用するのがロマンス詐欺の手口。


【例5】緊急事態を装った送金要求

「急に言って申し訳ないんだけど、今日トラブルがあって……。○○万円、一時的に貸してもらえないかな。すぐ返せるから」

→ ここまで来たら詐欺確定。「すぐ返せる」は返さない人間の常套句。


実際に詐欺に遭いそうになった体験談


友人のKさん(30歳・会社員・女性)から聞いた話。


相手は「シンガポールで働く日本人男性」だった。Tinderでマッチングした直後から、英語と日本語が混じった流暢なメッセージが届いた。自撮り写真が複数あり、清潔感があって信用しそうな外見だった。


2週間やりとりが続いた。仕事の話、好きな食べ物の話、家族の話。彼女が感じていた「孤独感」に、彼はピンポイントで触れてきた。「あなたのこと、もっと知りたい」「日本に戻ったら絶対会いに行く」。


3週間目に、「仮想通貨取引所に口座を作ってみて。一緒にやったら絶対稼げるから」と来た。彼女は半信半疑のまま、口座を開設してしまった。


入金する直前に、共通の友人に相談した。友人がすぐに調べてくれて、その取引所が金融庁の「無登録業者リスト」に載っていることを発見した。


入金しなかったから被害はゼロだった。でも「あのまま気づかなかったら」と話していたKさんの顔が、今でも忘れられない。


金融庁のサイトには、無登録業者の一覧が公開されている。投資の話が出たら、まずそこで確認することをKさんは今でも人に勧めている。


被害に遭いそうになったら——通報・ブロック・相談先


アプリ内での通報

各大手アプリには、ユーザーを通報する機能がある。Pairs・Omiai・withはメッセージ画面から直接「報告」ができる。証拠として会話のスクリーンショットを保存してから通報すると、運営の調査が通りやすい。


警察への相談

実際に金銭被害が発生した場合、最寄りの警察署または「警察相談専用電話 #9110」へ。24時間対応しているのは「110番」だが、被害相談(まだ被害が確定していない段階)は#9110が適切。


消費者ホットライン

「188(いやや)」に電話すると、最寄りの消費生活センターに繋がる。投資詐欺・マルチ商法の勧誘被害はここでも相談できる。


「ロマンス詐欺」被害の実態

警察庁の発表によると、2023年上半期のSNS型投資詐欺の被害総額は約277億円。1件あたりの平均被害額が高く、数百万円単位の被害が珍しくない。一度お金を振り込んだら取り戻すことは極めて困難。


「なんか変だな」と思ったなら、その直感は正しい。詐欺師は、あなたの「疑っては失礼かも」という良心を利用する。


断るとき・ブロックするときの正しい対処法


「断りにくい」という感覚が、被害を長引かせる。


投資の勧誘や怪しい誘導を受けたとき、多くの人は「相手を傷つけないように断ろう」と考える。でも相手は最初から傷つく気がない。断る言葉を引き出すことで「あとひと押しすれば落ちる」というサインを探しているだけだ。


丁寧に断るのをやめる

「ちょっと考えてみます」「今は難しくて…」という曖昧な返答は、相手に「チャンスがある」と判断させる燃料になる。はっきり「興味ないです」「この話は続けたくないので」と伝えて、次のメッセージを送らない。


NG例→改善例


NG:「そういうの、ちょっと苦手で…また考えておきます(苦笑)」

→ 曖昧。相手に「また来い」という信号を送っている。


改善:「投資の話はお断りします。この件では返信しません」

→ 一文で完結。返信不要のメッセージ。


即ブロック・即通報が正解の場面

- 「お金を貸してほしい」という内容が来た時点でブロック

- LINE移行を2回以上促してきた時点でブロック

- 逆画像検索で別人がヒットした時点でブロック+通報


ブロックする前にスクリーンショットを保存する。通報の際に会話履歴を提出すると、運営の対処が速くなる。


恵比寿や六本木、代官山のオシャレなカフェで「初デートしましょう」と言ってきた相手でも、会う前に投資の話を持ち出してきたなら、そのデートは行かなくていい。「嘘の優しさ」に使う時間は、本物の出会いを探す時間を食い潰す。


直感が「おかしい」と言ったら、礼儀より安全を選ぶ。それだけでいい。

よくある質問

マッチング直後に連絡先交換を求めてくるのは絶対ダメですか?
「マッチング24時間以内にLINEを求めてくる」は業者の典型パターンです。アプリ内でまだ会話が数往復しかない段階でLINEに移行したがる理由は、アプリの監視を逃れるため。本当に出会いを求めている人は、アプリ内でしっかり会話してから連絡先を交換します。「アプリが使いにくいから」「メッセージ代がかかるから」という理由でLINEを求めてくる場合も、すぐには応じないことをお勧めします。
詐欺被害に遭ったら誰に相談すればいいですか?
金銭的な被害が出た場合は警察(最寄りの警察署または#9110)へ。投資勧誘・マルチ商法の場合は消費者ホットライン「188」。被害を未然に防ぎたい場合は、金融庁のウェブサイトで「無登録業者リスト」を確認してください。マッチングアプリ上での詐欺・業者の通報は、各アプリのメッセージ画面から「報告」機能を使い、会話のスクリーンショットを証拠として添付すると調査が通りやすくなります。
詐欺師が多いアプリはどれですか?
Pairs・Omiai・with・タップル・ゼクシィ縁結びなど本人確認が義務化されている国内大手アプリは、詐欺師や業者の対策が厳しく比較的安全です。一方、審査が緩い非公認の出会い系サービスや、海外製で運営会社の実態が不明なアプリは注意が必要です。また、Tinderはグローバルアプリゆえに海外からの業者アカウントが混入しやすい傾向があります。本人確認(身分証提出)が必須かどうかを選ぶ基準の一つにしてください。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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