5回会って、手もつないで、でも「付き合おう」が来ない。曖昧な関係を自分で終わらせた夜
5回デートした。手もつないだ。帰り際のハグもした。でも「付き合おう」は来なかった。6回目のデートの予定を入れるか、ここで終わらせるか。曖昧な関係を自分で断ち切った話。
5回デートして、手もつないで、帰り際にハグもした。でも「付き合おう」は来なかった。
Pairsで出会った31歳の商社マン。1回目は恵比寿のカフェ、2回目は代官山の散歩、3回目は映画、4回目は吉祥寺のイタリアン、5回目は中目黒のバー。
全部楽しかった。手をつないだのは3回目の映画の帰り。4回目の帰り際にハグされた。5回目の帰り、駅の改札前で「またね」と言われた。
「またね」。その2文字に、告白の気配はなかった。
27歳、広告代理店のプランナー。三軒茶屋のワンルームで、ベッドに横になりながらスマホを握った。心臓がどくんどくん鳴っていた。怒りじゃない。不安。
6回目の予定を入れるか、やめるか
友達のリカに電話した。夜23時。
「5回会って手もつないでハグもしてるのに、告白してこない。6回目行くべき?」
リカは即答した。「6回目行っても7回目が来るだけだよ。聞きなよ、直接」。
「聞いて、『まだわからない』って言われたら?」
「それが答えだよ」
電話を切った後、天井を見た。蛍光灯の光が眩しかった。
自分から切り出した夜
6回目のデートには行かなかった。代わりにLINEを送った。
「ちょっと聞いてもいい? 私、○○さんのことが好きだよ。5回も会って、手つないで、ハグもしてるのに、私たちってどういう関係なのか、ずっと聞けなくて。どう思ってる?」
送信ボタンを押す手が震えた。スマホをテーブルに伏せて、キッチンに立った。水を飲んだ。喉がカラカラだった。
1時間後、返信が来た。
「ごめん。正直に言うと、○○のことは好きだけど、もう1人気になってる人がいて、まだ決められない」
みぞおちのあたりがぎゅっと縮んだ。
「もう1人」がいた。5回会って手をつないでハグして、それでも「決められない」。
スマホを握ったまま、5分くらい動けなかった。
終わらせた
翌日、返信した。
「正直に言ってくれてありがとう。でも、決められないまま会い続けるのは私には辛い。ここで終わりにしたい」
送って、LINEのトーク画面を閉じた。涙は出なかった。代わりに、肩の力が抜けた。2ヶ月間ずっと張っていた糸が、切れた感じだった。
翌週、Pairsで新しい人にいいねを送った。5回目のデートの帰り道の「またね」より、新しい人の「はじめまして」のほうが、心臓が動いた。
曖昧な関係は、相手が終わらせるものじゃない。自分で終わらせるものだった。
あの2ヶ月で失ったもの
5回のデート。2ヶ月の時間。メッセージは毎日続いていた。LINEのトーク画面をスクロールすると、数千通の会話があった。
その全部が「曖昧」の上に積み上がっていた。
1回目のデートで「楽しい」と思った。2回目で「もっと知りたい」と思った。3回目で「好き」だと気づいた。4回目で「付き合いたい」と思った。5回目で「なんで言ってくれないの」と思った。
私の気持ちは4段階進んでいたのに、彼は1段階目のまま立っていた。その差に気づかなかったのは、手をつないだから。ハグしたから。身体の距離が近いと、気持ちの距離も近いと錯覚する。
代官山の蔦屋書店で、リカに報告した。「終わらせた」と言ったら、リカが「よかった。あと1回行ってたら、あんたが壊れてた」と言った。
曖昧な関係の怖いところは、「壊れる」のが相手じゃなくて自分だということ。相手は楽しんでいるだけだから。
待つことと、自分を差し出すことは、違う。
帰りの田園都市線で、イヤホンをして音楽を聴いた。back numberの「ハッピーエンド」が流れてきて、少し笑えた。ハッピーエンドじゃなかったけど、バッドエンドでもなかった。自分で終わらせたから。
曖昧な関係は、待っていても終わらない。終わらせるのは、いつも自分だった。
よくある質問
何回デートしても付き合えないのはなぜですか?↓
曖昧な関係をどうやって終わらせればいいですか?↓
曖昧な関係を続けるべきですか?↓
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。