41歳でアプリを始めることへの葛藤と、それでも続けた理由——40代の完全ガイド
「まさかの自分が」——アプリをダウンロードした夜、そう思った。41歳、離婚歴なし、恋人いない歴3年。スマホの画面を前に、しばらく固まっていた。でも今は、その夜の自分を褒めたいと思っている。40代のマッチングアプリは、恥ずかしくない。ただ、20代とは別のゲームを戦うことになる。
41歳、アプリを入れる前の「まさかの自分が」という感覚
アプリをダウンロードしたのは、2024年の3月だった。
きっかけは会社の後輩(27歳)が「Pairsで彼女できました」と報告してきたこと。おめでとう、と笑いながら、その夜、自分のスマホを見た。Pairs。検索したら出てきた。40代の利用者もいると書いてある。
「自分がアプリを使う日が来るとは」と思った。バブル崩壊後に就職した世代で、恋愛はリアルでするものだという意識が抜けていない。出会いは職場か合コン、それが「普通」だと思って生きてきた。
でも40代になって気づいたのは、職場恋愛のリスクが昔より大きくなっていることと、合コンに誘われる機会自体が激減していることだ。恋愛の機会が構造的に減っている。嘆いても仕方ない。
ダウンロードボタンを押した。手が少し、震えた。
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40代のマッチングアプリの現実
「40代でもマッチングできるのか」——これが最初の疑問だった。
結論から言う。できる。ただし、30代とは状況が違う。
Pairsの公開データによれば、30〜40代の会員比率は年々上昇している。特に40代の利用者数は2022年比で約1.4倍に増えたというデータもある(Pairs社発表資料より)。アプリに抵抗があった世代が、一斉に動き始めている。
マッチング率の現実についても書く。40代男性の場合、20〜30代女性からのマッチはほとんど来ないと思った方がいい。同世代(38〜45歳)に絞ると、マッチ率は現実的な水準になる。無料期間に100人いいね!を送ったとして、返ってくるのは10〜15件というのが肌感覚だった。20代の頃を想定した期待値を持つと、傷つく。
逆に言えば、同世代との出会いの質は高い。40代同士は「何かを乗り越えてきた人間同士」だ。仕事の波、友人との関係の変化、自分の体と向き合う経験——共通の文脈がある。初対面から会話の深さが違う。
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40代に適したアプリの選び方
40代が使うべきアプリは、20代が使うアプリとは別のリストになる。
Omiaiは、ユーザーの年代が幅広く、40代でも違和感なく使える。真剣度が高く、プロフィールの記入項目が多いぶん、ミスマッチが起きにくい。婚活寄りだが、40代で「結婚も視野に入れたい」なら最初の一本にしやすい。
ゼクシィ縁結びは、リクルートが運営する信頼感が強み。本人確認が厳しく、サクラがほぼいない環境で活動できる。40代以上の会員が多く、「結婚前提のお付き合い」を求める人が集まっている。ブライダル会社が運営しているというだけで、相手の真剣度が担保される側面がある。
Pairsは会員数が国内最大級で、40代でも選択肢が多い。コミュニティ機能で「40代でも楽しく生きている人」「読書好き」「子供好き」といった属性で絞り込める。スペックより「一緒にいて楽しいか」を重視する人と出会いやすい。
マリッシュは、バツイチや子連れへの理解が高いアプリとして知られている。再婚・シングルマザー・シングルファーザーが多く登録しており、「離婚歴があることへの偏見が少ない環境」で活動したい場合にはここが向いている。40代の利用者比率も高い。
私は最初にPairs、3ヶ月後にOmiaiを追加した。Pairsでは同世代コミュニティに参加して、Omiaiでは婚活寄りのマッチングを試みた。結果、Omiaiでマッチした女性と4ヶ月後に交際が始まった。
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40代のプロフィール戦略
年齢をどう書くか。これが40代の最大の課題だ。
「正直に書く」は当然として、問題は「どう見せるか」だ。
年齢を有利にする写真の取り方がある。スーツではなく、清潔感のある私服で撮ること。屋外の自然光が一番映える。渋谷や六本木の夜景より、代官山の路地や中目黒の川沿いで撮った「日常感のある一枚」の方が印象がいい。笑顔の写真は必須。40代の笑顔は「余裕」に見える。これは武器だ。
プロフィール文では、年齢より「今の生活の充実度」を書く。「仕事は◯◯で、最近は週末に料理を始めました。先月は下北沢でジャズのライブを見に行きました」——こういう「今の自分」の描写が、年齢のマイナスイメージを打ち消す。
「年齢的に厳しいかもしれませんが」という自己否定は絶対に書かない。読む方が萎える。
収入や社会的地位を全面に出しすぎるのも逆効果。「年収◯◯万円」より「週末は料理をするのが好きです」の方が人間が見える。
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40代が避けるべきNG行動
経験が多い分、陥りやすい罠がある。
若者ぶるプロフィールを作ること。「まだまだ若いつもりです!」という自己申告は、若くないことの証明にしかならない。年相応の落ち着きこそ、40代の強みだ。
年齢差を気にしすぎること。「私なんかより若い人の方が…」を口癖にしている40代が多い。相手が年齢差を気にするかどうかは相手が決めること。こちらが先に謝らなくていい。
過去の話をしすぎること。元交際相手の話、バブル期の話、若い頃の武勇伝——40代はこのリスクが高い。初デートで過去の話が全体の30%を超えたら危ない。「今と未来の話」を意識して会話を作る。
「比べる」こと。若い頃の自分と今の自分を比べない。20代の相手と自分を比べない。他の40代ユーザーと自分のスペックを比べない。比較は消耗する。
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40代のリアルな出会いの質
40代のアプリで出会った相手と話すと、会話の深さが違う。
「最近、両親が少し体調を崩していて」「仕事の方向性を変えようか迷っていて」「子供が来年受験で、正直余裕がなくて」——こういうリアルな話が、初デートから出てくる。20代の「趣味が一緒」ベースの出会いとは質が違う。
年下との可能性については、ゼロではない。ただ、35歳以上の女性・男性は「同世代の安心感」を求めている場合が多い。年下を狙うより、同世代に全力投球した方が出会いの密度は上がる。
婚活への切り替えについて。アプリを3ヶ月やっても「なんかしっくりこない」と感じたら、結婚相談所との併用も選択肢に入れていい。アプリは出会いの入口、相談所はゴールへのサポート——そういう使い分けをしている40代も実際に多い。
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41歳の夜、アプリをダウンロードしたあの震える手は、勇気の震えだった。年齢は言い訳にならない。ただの数字だ。
40代がやりがちなNGプロフィールと改善例
40代のプロフィールには、同世代ならではの落とし穴がある。「これ書いたら相手に刺さる」という確信でやっていることが、実は逆効果になっているパターンを整理した。
NG①:スペック全開プロフィール
NG例:
「管理職として15年のキャリア。年収○○○万円以上。都内マンション所有。趣味はゴルフ・読書・ワイン。子供も希望します。真剣なお付き合いを求めています。」
改善例:
「IT企業で管理職をしています。最近は週末に料理を始めて、先月は中目黒の市場で買ってきた野菜でポトフを作りました。下北沢のジャズバーによく行くので、音楽が好きな人と話してみたいです。」
NGは「スペック表」になっている。改善例は「今の生活」が見える。スペックは相手の頭には入るが、「会いたい」という気持ちには直結しない。会いたくなるのは、「その人の日常」が見えた時だ。
NG②:若く見せようとする写真選び
NG例:10年前の写真、または加工しすぎてどこかアイドルっぽい写真を1枚だけ使う。
改善例:自然光の屋外で撮った清潔感のある写真を3〜5枚。笑顔の写真を必ず1枚入れる。趣味の場面の写真も1枚(料理中・ジャズバー・書店など)。
若く見せる必要はない。40代の顔に「生き方の質」が出ていることを、相手は見ている。過度な加工は「この人、実際はどんな顔?」という不信感を生む。
NG③:「まだまだ若いつもりです!笑」という一文
これを書くと、「若くない」ことを自分から強調することになる。40代であることに後ろめたさがあると、こういう一文が出てくる。
改善:年齢への言及は不要。「今の自分」を淡々と書けばいい。「41歳、○○の仕事をしています。週末は下北沢か吉祥寺をぶらぶらしています」——これだけで十分。
40代の初デート:何を話せばいいか具体例
40代の初デートは、20代のそれとは会話の構造が違う。「趣味が一緒か」より「生き方が合うか」を互いに見ている。
話すといい話題:
- 今の仕事の「好きな部分」(成果や年収ではなく、やっていて面白い部分)
- 最近ハマっているもの・場所(具体的な話が会話を生む)
- 将来的にやってみたいこと(旅行、移住、副業など)
- 食事・料理・お酒への好み(共通点が見つかりやすい)
避けた方がいい話題(特に初回):
- 元交際相手や過去の恋愛の失敗談(詳しく話すほど重くなる)
- 年収・資産の具体的な数字(相手が「値踏みされている」と感じる場合がある)
- 「40代になってから変わったこと」の長い自己分析(内省的すぎて会話にならない)
40代の初デートで「また会いたい」と思ってもらえる人の共通点は、「今の話をしている」ことだ。過去の経験は豊かであっても、会話の矢印が「今と未来」を向いている人は、一緒にいて楽しい。
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。