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褒め方を変えた夜。「また会いたい」と言われて後悔した話

Pairsを始めて4ヶ月、「髪似合いますよ」「笑顔が可愛いですね」と言い続けた。嘘じゃないのに、なぜか手応えがなかった。「その話の仕方が好きです」に変えた瞬間、相手の目が変わった。褒め方を変えたら「また会いたい」と言われるようになった話。

27歳・女性の体験
·橘みあ·6分で読める

正直に言う。4ヶ月「髪似合いますよ」と言い続けたのに、変わらなかった。


「可愛いですね」の限界


Pairsを始めて4ヶ月。マッチングした相手と会うたびに、私は同じことを繰り返していた。


「髪、切りましたか?似合いますよ」「その服、センスいいですね」「笑顔が可愛いですね」。


嘘じゃない。本当にそう思って言っていた。でも何回目かのデートが終わる頃、じわじわと気づいてしまった。褒めているのに、なぜか手応えがない。相手は笑ってくれる。「ありがとうございます」と返してくれる。でも会話の熱が、どこかで冷めている。


2ヶ月で4人と会って、「また会いたい」と連絡が来たのは1人だけだった。


何が足りないんだろう。帰りの電車でスマホの画面を見つめながら、中目黒の駅を乗り過ごした。



そのデートのこと


転機は、5回目にマッチングした彼との恵比寿でのデートだった。


待ち合わせはガーデンプレイス前、19時。彼はIT系の会社に勤める27歳で、話しやすい人だった。最初の30分はよくある自己紹介トーク。どこ住んでるとか、休日なにしてるとか。


1時間くらい経ったとき、彼が少し声のトーンを落として話し始めた。


「最近、チームの新人がちょっと行き詰まってて。気づいたら一緒に残業してたんですよね。まあ、放っておけなくて」


さらっと言った。本当にさらっと。


私はグラスを持ったまま、その言葉を頭の中で何秒か転がした。放っておけなくて、か。


「その話し方、好きです」と言っていた。はっとして口に出していた。


「え?」と彼が聞き返した。


「さらっと言ってるんですけど、ちゃんと人のことを見てるのが伝わってくる話し方で。なんか、好きだなと思って」


しばらく間があった。2秒か、3秒か。


「そんなこと言われたの、初めてです」


彼の目が、さっきまでと少し違った。驚いているというより、なんというか、焦点が合ったような感じ。ちゃんとこちらを見ている、という感じ。


その夜の23時すぎ、LINEが来た。「今日楽しかったです。また会えませんか」。



何が違ったのか、考えてみた


翌朝、コーヒーを飲みながら前日のことを振り返った。


見た目を褒めることに問題はない。「髪型が似合う」も「笑顔が可愛い」も、悪い言葉じゃない。でも、誰でも言える言葉だ。というより、相手はもう何度も言われている言葉だ。


「きれいですね」は、見た瞬間に誰でも言える。観察しなくていい。相手のことを何も知らなくていい。


でも「あなたの話し方が好き」は、聞いていないと出てこない。その人が何を大切にしているか、どんな言葉を選ぶか、どんな間を作るか。それを受け取って、初めて出てくる言葉だ。


「ちゃんと見てもらえた」という感覚。たぶんそれが、目を変えたんだと思う。


見た目への褒め言葉は、鏡に映った自分への言葉だ。内面への褒め言葉は、その人そのものへの言葉になる。



私が変えた3つのこと


それ以来、褒め方を少し変えた。大きく変えたわけじゃない。でも意識の向け先が変わった。


1. 見た目より、言葉と行動を見る


相手が何を話すかじゃなくて、どう話すかを聞くようにした。言葉の選び方、話の順番、誰かのことを話すときの温度感。そこに、その人が出る。


2. 「それって〇〇ということですか」と確認してから褒める


理解した上での褒め言葉は、重さが全然違う。「放っておけなくて残業したんですね、それって普段からそういう感じなんですか?」と聞いてから「だからそういう話し方になるんですね」と続けると、相手はもっとちゃんと受け取ってくれる。


3. 「〇〇なところが好き」と具体的に言い切る


「なんかいいですよね」じゃなくて「人の話を聞くときの顔が、好きです」。ぼかさない。言い切る。照れるのはこっちも一緒だけど、具体的な言葉ほど刺さる。


時間はかかる。相手の話をちゃんと聞いて、頭の中で整理して、言葉にする。見た目を褒めるより3倍くらい手間がかかる。


でも、その3倍分だけ、届く。



吉祥寺のカフェで気づいたこと


先月、with で知り合った人と吉祥寺で会った。彼女の話を聞きながら、自分が変わったことをじわっと感じた。


相手がアイスコーヒーのストローをくるくる回しながら「私って、決めるまで時間かかるタイプで、それがたまにコンプレックスで」と言った。


「慎重に考えてる、ってことじゃないですか。そういう人が出す答えって、ちゃんと根拠があるから、信頼できますよね」と返した。


「えー、そういう言い方してもらえたの初めてです」


また、その言葉が来た。


「初めて言われた」という言葉が来るたびに、喉の奥がほんの少しあたたかくなる気がする。その人だけに向けた言葉が、ちゃんと届いた瞬間の感触だ。



褒めることより、何を褒めるかで、人はこんなに変わる。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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