褒め方を変えたら、「また会いたい」と言われるようになった
「可愛いですね」より「その話の仕方が好きです」の方が、相手の目が変わった。
「可愛いですね」の限界
Pairsを始めて4ヶ月。マッチングした相手と会うたびに、私は同じことを繰り返していた。
「髪、切りましたか?似合いますよ」「その服、センスいいですね」「笑顔が可愛いですね」。
嘘じゃない。本当にそう思って言っていた。でも何回目かのデートが終わる頃、じわじわと気づいてしまった。褒めているのに、なぜか手応えがない。相手は笑ってくれる。「ありがとうございます」と返してくれる。でも会話の熱が、どこかで冷めている。
2ヶ月で4人と会って、「また会いたい」と連絡が来たのは1人だけだった。
何が足りないんだろう。帰りの電車でスマホの画面を見つめながら、中目黒の駅を乗り過ごした。
そのデートのこと
転機は、5回目にマッチングした彼との恵比寿でのデートだった。
待ち合わせはガーデンプレイス前、19時。彼はIT系の会社に勤める27歳で、話しやすい人だった。最初の30分はよくある自己紹介トーク。どこ住んでるとか、休日なにしてるとか。
1時間くらい経ったとき、彼が少し声のトーンを落として話し始めた。
「最近、チームの新人がちょっと行き詰まってて。気づいたら一緒に残業してたんですよね。まあ、放っておけなくて」
さらっと言った。本当にさらっと。
私はグラスを持ったまま、その言葉を頭の中で何秒か転がした。放っておけなくて、か。
「その話し方、好きです」と言っていた。気づいたら口に出していた。
「え?」と彼が聞き返した。
「さらっと言ってるんですけど、ちゃんと人のことを見てるのが伝わってくる話し方で。なんか、好きだなと思って」
しばらく間があった。2秒か、3秒か。
「そんなこと言われたの、初めてです」
彼の目が、さっきまでと少し違った。驚いているというより、なんというか、焦点が合ったような感じ。ちゃんとこちらを見ている、という感じ。
その夜の23時すぎ、LINEが来た。「今日楽しかったです。また会えませんか」。
何が違ったのか、考えてみた
翌朝、コーヒーを飲みながら前日のことを振り返った。
見た目を褒めることに問題はない。「髪型が似合う」も「笑顔が可愛い」も、悪い言葉じゃない。でも、誰でも言える言葉だ。というより、相手はもう何度も言われている言葉だ。
「きれいですね」は、見た瞬間に誰でも言える。観察しなくていい。相手のことを何も知らなくていい。
でも「あなたの話し方が好き」は、聞いていないと出てこない。その人が何を大切にしているか、どんな言葉を選ぶか、どんな間を作るか。それを受け取って、初めて出てくる言葉だ。
「ちゃんと見てもらえた」という感覚。たぶんそれが、目を変えたんだと思う。
見た目への褒め言葉は、鏡に映った自分への言葉だ。内面への褒め言葉は、その人そのものへの言葉になる。
私が変えた3つのこと
それ以来、褒め方を少し変えた。大きく変えたわけじゃない。でも意識の向け先が変わった。
1. 見た目より、言葉と行動を見る
相手が何を話すかじゃなくて、どう話すかを聞くようにした。言葉の選び方、話の順番、誰かのことを話すときの温度感。そこに、その人が出る。
2. 「それって〇〇ということですか」と確認してから褒める
理解した上での褒め言葉は、重さが全然違う。「放っておけなくて残業したんですね、それって普段からそういう感じなんですか?」と聞いてから「だからそういう話し方になるんですね」と続けると、相手はもっとちゃんと受け取ってくれる。
3. 「〇〇なところが好き」と具体的に言い切る
「なんかいいですよね」じゃなくて「人の話を聞くときの顔が、好きです」。ぼかさない。言い切る。照れるのはこっちも一緒だけど、具体的な言葉ほど刺さる。
時間はかかる。相手の話をちゃんと聞いて、頭の中で整理して、言葉にする。見た目を褒めるより3倍くらい手間がかかる。
でも、その3倍分だけ、届く。
吉祥寺のカフェで気づいたこと
先月、with で知り合った人と吉祥寺で会った。彼女の話を聞きながら、自分が変わったことをじわっと感じた。
相手がアイスコーヒーのストローをくるくる回しながら「私って、決めるまで時間かかるタイプで、それがたまにコンプレックスで」と言った。
「慎重に考えてる、ってことじゃないですか。そういう人が出す答えって、ちゃんと根拠があるから、信頼できますよね」と返した。
「えー、そういう言い方してもらえたの初めてです」
また、その言葉が来た。
「初めて言われた」という言葉が来るたびに、喉の奥がほんの少しあたたかくなる気がする。その人だけに向けた言葉が、ちゃんと届いた瞬間の感触だ。
褒めることより、何を褒めるかで、人はこんなに変わる。
よくある質問
相手に好かれる褒め方のコツは何ですか↓
外見の褒め方より性格を褒める方が良い理由は↓
相手に「また会いたい」と思わせるには↓
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。