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9ヶ月遠距離を続けた夜、後悔しなかった別れの話

Pairsで出会って4ヶ月目、「福岡に転勤になった」と言われた。9ヶ月続けて、別れを選んだ。最初の3ヶ月は思ったよりうまくいっていた。遠距離恋愛を終わらせた理由と、その後に気づいたことを正直に振り返る。

27歳・女性の体験
·橘みあ·4分で読める

「福岡に転勤になった」と彼が言ったのは、付き合って4ヶ月目の夜だった。


渋谷のバーで、カクテルのグラスを持ったまま、私は「いつから?」と聞いた。「来月から」と言われた。グラスの中の氷が、ゆっくり溶けていく音がした。バーのBGMも声も、急に遠くなった気がした。「そっか」と言った自分の声が、自分のものじゃないみたいだった。


1ヶ月後、東京と福岡の遠距離が始まった。


遠距離になってからの9ヶ月——変化の記録


最初の3ヶ月は、思ったよりうまくいっていた。月1回の往来(交互に移動)、毎週末のビデオ通話、毎朝の短いLINE。距離は遠いが、密度は高かった。移動のたびに、空港や新幹線の駅で会う。再会の最初の5分間の高揚感が好きだった。「久しぶり」という言葉よりも先に、胸が締めつけられるような感覚がきた。


4〜6ヶ月目から、少しずつ変化が出てきた。彼は福岡での生活が充実し始め、通話が「週末」から「隔週」になった。私は東京の日常の中で、だんだん「今日何があったか話す相手がいない」という感覚が増えた。平日の夜、会社から帰って夕ご飯を食べて、LINEを開く。「今日どうだった?」と送る。既読がつく。でも返信が来るのは1時間後、2時間後。「ちょっとバタバタしてた」という一言。それだけ。


7〜9ヶ月目、会う回数は月1回のままだったが、「会って何をするか」が変わった。以前は「新しい場所に行く」だったのが、「家でいる」になった。それ自体は悪くないが、「この関係がどこへ向かうのか」という会話を避けるようになっていた。天神のカフェで2時間向かい合って、美味しいコーヒーを飲んで、でも「これからどうするの」という言葉を私は一度も出せなかった。彼も出さなかった。


別れを選んだ理由


9ヶ月目の最後の訪問の後、新幹線の中で決めた。「続けたい」という気持ちはあった。でも「いつまで」が見えなかった。彼の転勤期間は「2〜3年」。私は東京を離れる予定はない。2〜3年後の選択肢は「どちらかが引っ越す」か「遠距離を続ける」かだった。その話を彼とできていなかった。できていなかったということは、どちらも決断を避けていた。


博多駅から新幹線に乗って、新大阪を過ぎたあたりで、窓の外の夜景を見ながら思った。「このまま2年後に同じ場所にいたら、もっと別れにくくなる」と。それが答えだった。帰宅してすぐLINEを打った。長くならないように、でも正直に。「会うたびに好きだという気持ちは変わらないけど、どこへ向かっているかが見えない関係を続けることが怖い」という内容だった。


遠距離が続くかどうかの判断基準


遠距離が続くかどうかは、距離より「期限と合流点」があるかどうかで決まる。いつか同じ場所に住む予定があるか、その期限は具体的に決まっているか、どちらがどこに移動するか話せているか——この3つに答えられるなら、距離は乗り越えられる。答えられないなら、時間が経つほど難しくなる。


「2〜3年後に決める」は答えじゃない。答えの先送りだ。


遠距離は距離の問題じゃなく、未来を揃える意志の問題だった。あの渋谷のバーで、彼が「転勤になった」と言った夜に、私たちはその話をするべきだった。グラスの氷が溶ける前に。


東京駅の新幹線ホームで、涙をこらえた朝


9ヶ月目の別れを決めたのは、東京駅の新幹線ホームだった。彼が大阪に戻る朝、いつものようにホームまで見送った。ドアが閉まる直前に手を振る彼の顔を見た瞬間、喉の奥がぎゅっと絞られた。


毎回この瞬間が来る。毎回この痛みを味わう。それでも続けてきた9ヶ月。でもあの朝、涙をこらえながら思った。この痛みは愛情なのか、それとも執着なのか。


別れを選んだ後に気づいたこと


別れてから1ヶ月、新宿の紀伊國屋書店で本を探していた時、ふと彼が好きだった作家の棚の前で立ち止まった。心臓のあたりがじんわり痛んだ。


でも、スマホを開いて彼に連絡しようとは思わなかった。「会えない寂しさ」と「一緒にいたい気持ち」は似ているけど違う。寂しさだけで関係を続けると、二人とも消耗する。渋谷の夜景を見ながら、一人で缶ビールを飲んだ。悲しかったけど、後悔はなかった。


別れを告げた後の日常


別れてから1週間は何も手につかなかった。恵比寿のカフェに一人で行って、彼と座っていた席を避けた。心臓の奥がずきずき痛んだ。でも2週間目に、吉祥寺の公園で深呼吸したとき、少しだけ楽になった。手のひらに夜風を感じた。一人の時間が戻ってきた。寂しいけど、消耗していた自分を思い出すと、あの決断は正しかった。喉のつかえは徐々に消えた。痛みの半減期は人それぞれだけど、必ず半分になる日が来る。


9ヶ月遠距離だったのに、次の恋を大切にする理由になった。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

このテーマを読む:遠距離恋愛体験談

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