1年間で48人にいいねを送って、会えたのは0人。やめるか続けるか
Pairsに課金して1年。送ったいいねは48件。マッチしたのは3件。メッセージが続いたのは1件。会えたのは0人。30歳の男が1年間の数字を全部晒して、やめるべきか続けるべきか、判断基準を考えた記録。
48件。3件。1件。0人。
Pairsに登録して1年が経った日、スマホのメモ帳に数字を書き出した。福岡の天神にあるドトールで、アイスコーヒーを前にして。
送ったいいね:48件。マッチ:3件。メッセージが3往復以上続いた:1件。実際に会えた:0人。
30歳、営業職。身長172cm。年収は400万台。福岡在住。顔は……普通だと思いたい。
1年間、月に4件ペースでいいねを送り続けて、誰にも会えなかった。
最初の3ヶ月:何が悪いかわからなかった
登録した日のことは覚えている。30歳の誕生日の翌日だった。「30になったし、そろそろ真面目に」と思って、Pairsをダウンロードした。
プロフィール写真は、会社の忘年会で撮った集合写真から自分だけトリミングしたもの。自己紹介文は「趣味はドライブと映画です。よろしくお願いします」。今思えば、これで誰がいいねを返すんだ。
最初の3ヶ月で15件のいいねを送った。マッチは0件。
何が悪いかわからなかった。顔か。年収か。身長か。福岡という地域か。全部かもしれない。でも「全部」だと対処のしようがないから、考えるのをやめた。
天神の居酒屋で後輩に「Pairs全然ダメなんだけど」と言ったら、「先輩のプロフィール見せてください」と言われた。見せたら、後輩が3秒黙った。
「写真、暗すぎません?あと自己紹介が短すぎます」
3秒の沈黙が全てを物語っていた。
4ヶ月目:プロフィールを変えた
写真を撮り直した。休日に大濠公園を走ったあと、後輩に頼んでカフェの前で撮ってもらった。ランニングウェアのままだったけど、自然光で表情が明るく映った。
自己紹介文を書き直した。「福岡の営業マンです。休日は大濠公園でランニングして、そのあと天神のカフェでコーヒーを飲むのが定番です。先月は糸島までドライブして、夕日がきれいすぎて1人でぼーっとしてました」。
具体性を入れた。大濠公園、天神、糸島。地名を入れるだけで、生活が見える文章になった。
プロフィールを変えた翌月、初めてマッチした。27歳の看護師さん。心臓がどくんと鳴った。スマホを持つ手のひらが汗ばんだ。
初めてのマッチで犯した失敗
嬉しすぎて、メッセージを送りすぎた。
「マッチありがとうございます!」
「プロフィール読みました、看護師さんなんですね」
「休日は何してますか?」
3通連続で送った。相手の返信を待たずに。
1通目に返信が来た。「こちらこそ!」。2通目には返信がなかった。3通目を送ったあと、既読がついて、そのまま返事が来なくなった。
あとで調べたら、「連続メッセージは重い」「1通送ったら返信を待つ」と書いてあった。知らなかった。誰も教えてくれなかった。自分で調べもしなかった。喉の奥が苦かった。
5ヶ月目〜8ヶ月目:マッチ2件、返信ゼロ
5ヶ月目と7ヶ月目に1件ずつマッチした。今度は連続メッセージを控えた。1通送って、返信を待った。
返信は来なかった。2件とも。
マッチしたけどメッセージが返ってこない。これは「マッチはしたけど、興味が薄かった」ということだ。いいねを押すのは一瞬だけど、メッセージを書くのは時間がかかる。その時間をかける価値がないと判断された。
8ヶ月目、アプリを開くのが怖くなった。開いても何もないから。いいねを送っても反応がないから。スマホのホーム画面からPairsのアイコンを2ページ目に移した。
9ヶ月目:やめようと思った夜
博多駅の近くのラーメン屋でとんこつを食べながら、「もうやめよう」と思った。
9ヶ月で47件のいいね、マッチ3件、会えた人0人。月額4,000円を9ヶ月。36,000円。36,000円あればうまいステーキが食える。一人で。
自嘲気味に笑ったら、隣の席のカップルにちょっと見られた。恥ずかしかった。
ラーメンを食べ終わって、店を出て、博多駅の前で立ち止まった。スマホを取り出して、Pairsのアプリを長押しした。「Appを削除」の赤い文字が出た。
押さなかった。
押さなかった理由は、「もう少しだけ」じゃなかった。やめたら「30歳で1年間マッチングアプリを使って誰にも会えなかった男」で終わるのが怖かった。やめることが、自分のダメさを確定させる気がした。
10ヶ月目〜12ヶ月目:1件だけ続いたメッセージ
10ヶ月目に送った48件目のいいねが、返ってきた。29歳の事務職の人。プロフィールに「糸島が好きです」と書いてあった。
今度は1通だけ送った。「糸島いいですよね、僕も先月行きました。二見ヶ浦の夕日が最高でした」。
返信が来た。「二見ヶ浦!私も好きです。夕日の時間に行くのがベストですよね」。
1往復。2往復。3往復。メッセージが続いた。初めてだった。
5往復目で「今度カフェでも行きませんか」と送ろうとして、やめた。まだ早い気がした。7往復目で送ろうとして、またやめた。
10往復目。「今度、天神でコーヒーでもどうですか」と送った。指が震えた。送信ボタンを押すのに3分かかった。
既読がついた。
返信が来なかった。
3日待った。来なかった。1週間待った。来なかった。
また、ダメだった。
1年が経った日の判断
天神のドトールでアイスコーヒーを飲みながら、数字を眺めた。48件。3件。1件。0人。
やめるべきか。続けるべきか。
冷静に分析した。プロフィールを変えてからマッチ率は上がった。メッセージの送り方も改善した。10往復続いたのは進歩だ。「会う」の手前までは来た。
1年間で学んだこと。写真は自然光で撮る。自己紹介には地名を入れる。メッセージは1通ずつ。デートの誘いは7往復以内。
全部、失敗から学んだことだ。36,000円と365日で、誰にも会えなかったけど、「次はたぶんもう少しうまくやれる」という感覚がある。
続けることにした理由と、やめるべきタイミング
アプリを消さなかった。でも「漫然と続ける」のはやめた。
自分に期限を設けた。「あと3ヶ月で1人も会えなかったら、アプリを変えるか、やめる」。期限がないと、ダラダラ続けてしまう。ダラダラ続けることが一番メンタルを削る。
やめるべきタイミングは「アプリを開くのが苦痛になったとき」だと思う。8ヶ月目がそうだった。開くのが怖い、通知を見たくない。その状態で続けても、いいプロフィールは書けないし、いいメッセージも送れない。
逆に「まだ改善の余地がある」と思えるなら、続けていい。私はプロフィールを変えてからマッチ率が上がった。メッセージの送り方を変えてから会話が続くようになった。まだ変えられる部分がある。だから続ける。
1年間で0人。その数字は動かない。でも1年前の自分と今の自分は違う。プロフィールも、メッセージの送り方も、心構えも。
大濠公園を走りながら考える。48人に送って0人。打率でいえば0割0分0厘。野球なら戦力外通告だ。
でも野球と違って、マッチングアプリは1人に会えれば勝ちだ。48回の空振りのあとの1本が、人生を変えるかもしれない。変えないかもしれない。
正直、まだ迷っている。続けるべきなのか、見切りをつけるべきなのか。答えが出ないまま、今月も4件のいいねを送っている。
よくある質問
マッチングアプリで1年間会えなかった場合、やめるべきですか?↓
いいねを送っても返ってこない原因は何ですか?↓
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。
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