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失恋から立ち直った夜。後悔しないで効いた3つのこと

Pairsで出会って8ヶ月の年上の人に「なんか違うんだよね」のひと言で別れを告げられた、27歳の冬。中目黒のベンチ、あの夜から立ち直るのに「時間が解決する」だけでは足りなかった。失恋から本当に効いた3つのことを、全部試した上で書く。

27歳・女性の体験
·橘みあ·6分で読める

正直に言う。失恋から立ち直るのに3つしかなかったけど。


全部やった。全部ダメだった。


「時間が解決する」って言葉、失恋するたびに誰かに言われる。


わかってる。わかってるんだけど、その「時間」が長すぎて、その間をどう生き延びればいいのか、誰も教えてくれなかった。


私が3回目の失恋をしたのは27歳の冬で、相手はPairsで出会って8ヶ月つき合った年上の人だった。別れを告げられたのは、中目黒の川沿いのベンチ。「なんか違うんだよね」のひと言で、8ヶ月が終わった。帰り道、目黒線のホームでぼーっと立ってたら、乗るはずだった電車が行ってしまった。それに気づいたのは次の電車が来てから。そのくらい、頭が白くなっていた。


そこから約4ヶ月、私はいろいろ試した。


効かなかったものも、ちゃんと書いておく。


効かなかったこと、正直に言う


最初にやったのは「考えないようにする」こと。Netflixを開いて、ドラマを流しっぱなしにして、画面だけ見てれば考えずに済むと思っていた。でも、主人公がキスするシーンになるたびに彼の顔が浮かんできて、結局また泣いていた。考えないようにしようとすると、脳は逆にそのことを中心に置く。これは本当にそうで、抑えれば抑えるほど、戻ってくる速度が上がった。


2回目の失恋のときに試したのが「すぐ新しい人を探す」という方法。別れて2週間でwithを再インストールして、マッチングした男性と恵比寿でごはんを食べた。気分転換にはなった。でも、帰り道にタクシーの窓から夜景を見てたら突然泣きたくなって、スマホを握りしめながら必死に堪えた。あと、そのとき会った男性のこと、私は全然覚えていない。相手も同じだったと思う。互いにとって、ただ時間を埋めるための存在だった。


「話しまくる」のも限界がある。友人への愚痴は最初の1週間はきちんと受け取ってもらえる。でも3週間を過ぎたころ、一番仲のいい友達が「うん、うん」と相槌を打ちながら、少しだけ視線を逸らしたのを見てしまった。「あ、もう聞けない顔だ」ってわかった瞬間、喉の奥に何かがつかえた。孤独感が、別れた直後よりずっと大きくなっていた。


本当に効いた3つのこと


全部失敗して、半月ほどぼんやりと過ごした末に、少しずつ試したのが以下の3つだ。劇的な変化じゃない。でも、これが確実に効いた。


体を動かす。


最初は「30分歩くだけでいい」という記事を読んで、半信半疑で始めた。目的地を決めない散歩。吉祥寺の井の頭公園を、ただぐるぐる歩いた。AirPodsで何も聴かずに、鳥の声と子どもの声だけを聞きながら歩いた。最初の1週間は何も変わらなかった。でも10日を過ぎたあたりで、歩き始めて15分くらい経つと、不思議と頭の中がすっきりする時間帯があることに気づいた。


考えながら歩くと、思考が整理される。これは本当で、頭の中でぐるぐるしていた「なんで別れたんだろう」「私が悪かったのかな」という問いが、歩いているうちに少しずつ形を変えていく。答えは出なくても、問いが変化する。それだけで少し楽になれた。科学的にも運動は抑うつ感を下げる効果があるとわかっているらしいけれど、理屈より先に体が変わった。


「感情の記録」をつける。


日記でもメモアプリでも、なんでもいい。私はiPhoneのメモに、その日感じたことを3行くらい書くだけにした。「今日は昼に彼との写真を見て泣いた」「夜はわりと平気だった」「明日は友達とごはんに行く」。報告するように書く。誰かに宛てたわけじゃないのに、書くだけで感情が少し外に出ていく感覚があった。


3週間後に最初のメモを読み返したとき、「えー、こんなに落ちてたの私」と思って、少しだけ笑えた。客観視できる、というより、過去の自分と今の自分に距離が生まれた瞬間だった。その距離こそが、立ち直りの印だったと今は思う。


新しいことを一つ始める。


失恋すると、急に時間ができる。毎週末会っていた相手がいなくなって、土曜日の14時がぽっかり空く。その空白が一番つらい。だから、何かで埋める必要があった。


私が選んだのは料理だった。理由はない。なんとなく、スーパーで買い物をして、レシピを見ながら何かを作ることが、その空白にちょうどよかった。最初は失敗してばかりで、パスタを茹ですぎて、下北沢のルームシェアの部屋がトマトソースの匂いで充満した。でも、それが少しだけおかしくて、一人で「マジで?」って笑った。


その笑いが小さな転換点だった。


3ヶ月後には、友達を呼んで手料理をふるまえるくらいになっていた。「新しいこと」がいつの間にか自分の一部になっていて、失恋のことを思い出すより先に、次に作りたいものを考えるようになっていた。


立ち直るって、忘れることじゃない


「相手のことを忘れる」ことが立ち直りだと、ずっと思っていた。でも違った。


3回の失恋を経て気づいたのは、立ち直るとは「相手のことを思っても、動けるようになる」ことだということ。彼のことを思い出しても、ごはんが食べられる。彼との思い出の場所を通り過ぎても、足が止まらない。そのレベルまで来れたとき、初めて「立ち直った」と言える気がした。


動けるようになれば、次が来る。


歩き続けて、記録をつけて、新しいことを始めている間に、気づいたら次の出会いに向けてまた動き出していた。準備なんてできていなかったけれど、動いていたら自然とそこにたどり着いた。


時間は確かに解決する。でも、何もしないでいると、時間が余計にかかる。


その「余計な時間」を少し縮めてくれるのが、体と、言葉と、新しい自分だった。


傷を抱えたまま動くほうが早く着くのに、待っていた。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

このテーマを読む:失恋・別れ体験談

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