初対面ビデオ通話で後悔した夜、会う前にわかった話
Omiaiで会う前にビデオ通話を提案したのは、私の方だった。写真と文章だけで会う勇気が出なかった正直な不安。初対面前のビデオ電話がマッチングアプリ攻略として機能するのか、実際にやってみて変わったこと。
正直に言う。会う前に電話したのに、会ったらもっと良かった。
Omiaiで出会った彼とは、1週間ほどメッセージをやりとりしていた。文章は丁寧で、返信のスピードも適切で、プロフィールも読み込んで質問してきた。「変な人ではなさそう」という感覚はあった。でも会う約束をしようとしたとき、手が止まった。
会ったことない人と2時間、二人でいる。写真と文章だけで判断して。
胃のあたりがすっと冷えた。スマホを握ったまま、しばらく動けなかった。過去に1回、マッチングアプリで出会った人に会ったとき、写真と印象が全然違って、2時間を持て余した経験があった。それが頭の端にあった。
ビデオ通話を提案したら、返し方で信頼できた
「一度ビデオで話せたら安心して会えそうで」と送ったら、10分後に「もちろんです、全然いいですよ」と返ってきた。
その返し方で、少し緊張がほぐれた。嫌な顔をせずに受け入れた。それだけで「この人は安全側の人間だ」という確信に近い感覚が生まれた。後で聞いたら、彼の方も「会う前に一度声を聞けたら良いと思っていた」と言っていた。提案したのが私で、でも彼も望んでいた。そういうこともある。
ビデオ通話は平日の夜、21時から30分だった。Zoomのリンクを送ったのは彼の方だった。
最初の5分は声のトーンを確認していた。写真より少し細くて、声は低めで、話すスピードはゆっくりだった。「文章と声の印象が一致している人だ」と思った。文章で受けた「穏やかな人」という印象と、声の印象が合っていた。安心できる一致だった。
ビデオ通話でわかること、文章では絶対にわからないこと
声のトーンと話し方のテンポは、テキストでは絶対にわからない。文章は編集できる。声はリアルタイムだ。緊張したときにどう反応するか、笑い方がどんな感じか、話題が詰まったときにどう間を埋めるか。30分の会話で得られる情報量は、1週間のテキストより多かった。
表情のクセもある。困ったときに目が泳ぐとか、笑うときに少し照れるとか、ビデオだからこそわかる。実際に会ったときとのギャップが少なくなる。「想像と違う」というあの一瞬の戸惑いが、減る。
逆の視点もある。相手が自分を見る側でもある。ビデオ通話を経ておけば、実際に会ったとき「あ、声と同じだ」という安心感を与えられる。自分にとっても、相手にとっても、「知っている人」として会えるのが一番の利点だった。
一点、気をつけた方が良かったのは照明だ。暗い部屋でビデオ通話をすると、顔が暗く見える。その日は間接照明しかつけていなくて、画面に映る自分が疲れた人みたいに見えた。翌日から、ビデオ通話をする日は部屋を明るくするようにした。
提案するタイミングと注意点
ビデオ通話を提案するタイミングは「会う約束をする直前」が良いと思う。最初から「ビデオ通話してから会いましょう」と言うと、ハードルが高く感じる人もいる。「会う前に少し話せたら嬉しいです」くらいの温度感が、受け入れられやすかった。
長くしすぎない。30分から1時間が適切だ。長すぎると実際に会ったときの新鮮さが薄れる。「もっと話したかった」くらいで切り上げた方が、会う楽しみが残る。
代官山での「初対面なのに初対面じゃない」感覚
彼とは翌週、代官山のカフェで会った。
待ち合わせ場所で彼の顔を見たとき、「知ってる人だ」という感覚があった。初対面なのに、初対面じゃない感じ。その安心感が最初の10分の緊張を消してくれた。
カフェで注文を決めながら、「なんか、画面で見てるより背が高いですね」と言ったら、「そうですか?でもなんか、思ってた通りでした」と言われた。「思ってた通り」。それが一番の褒め言葉だった気がした。
最初のビデオ通話の30分が、その2時間のデートの下準備になっていた。
あの「胃のあたりがすっと冷えた感覚」が、ビデオ通話一本で消えた。それだけで、十分な価値があった。
ビデオ通話をしなかった人と会った時の後悔
一度だけ、ビデオ通話なしで会ったことがある。新宿のカフェで会った瞬間、「あ、写真と違う」という感覚が走った。声のトーンも想像と違った。胃のあたりがきゅっと締まった。ビデオ通話をしていれば、このギャップはなかった。30分の通話で防げる落胆がある。恵比寿での成功体験があったからこそ、通話の価値がわかる。面倒だと思っても、一回はやった方がいい。手のひらが汗ばむ30分が、2時間の気まずさを防いでくれる。
通話したのに、まだ安心よりも怖さの方が多かった。
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。