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弱いところを見せた夜、後悔しなかった話

「つかみどころのない人」と3人目に言われた後、自然消滅した。失敗談は話さない、悩みは見せない——弱いところを隠し続けていた。自己開示したら相手も弱みを見せてくれた。関係が深まる瞬間がどこにあるかの話。

27歳・女性の体験
·橘みあ·5分で読める

「つかみどころのない人」と言われたのは、3人目だった。


3人目というのは、付き合う前に何度かデートした3人目の相手という意味だ。関係が深まらないまま自然消滅した後、「正直に言うと、なんか掴みにくかった」とLINEが来た。怒っているわけじゃなく、ただ理由を教えてくれただけだったけど、その言葉が喉の奥に刺さったまま抜けなかった。


私は「完璧に見せなきゃ」と思っていた。失敗談は話さない。悩みは見せない。しんどいことも「大丈夫です」と言い続けた。弱いところを見せると、軽く見られると思っていた。または「面倒な人」と思われると。


その結果、「つかみどころのない人」になっていた。


強がり続けることで起きていたこと


相手から見ると、どうやら「この人には弱い部分を見せられない」と映るらしい。自分が完璧に見せようとしていると、相手も完璧に見せようとしてくる。二人ともが鎧を着たまま会っている状態で、それは「会話」じゃなく「プレゼン」に近い。


withで会った人に「距離感を感じた」と言われたこともある。タップルで会った人には「なんか緊張してましたか?」と聞かれた。緊張していたんじゃなく、「うまく見せようとしていた」だけだったけど、側から見ると緊張しているように映っていたらしい。


強がることは自分を守っているつもりで、実際には相手との距離を広げていた。距離を縮めようとするほど、逆に遠ざかる。なんか変だな、と感じていたが、理由が「強がり」だとは長い間気づかなかった。


弱みを見せると何が変わるか


転機になったのは、Pairsで会った人との4回目のデートだった。代官山のカフェで、コーヒーを待っている間に「実はすごく緊張していました、毎回」と言った。


言おうと思ったわけじゃなく、なんとなく出た。


「え、そうだったんですか?全然わからなかった」と言われた。「うまく見せようとしていたので」と続けたら「なんでそんなことするんですか」と笑われた。責める感じじゃなく、ちょっと不思議そうに。


「わからない、習慣みたいになってて」


「それもったいないですよ、緊張してる人の方が可愛いのに」


笑われた後に「私も緊張してましたよ」と言われた。「え、本当に?」「毎回。でもあなたが平気そうだから、私だけかなって思ってた」


——あ、そういうことか、と思った。


自分が平気そうに見せていたから、相手は「私だけが緊張している」と感じていた。二人とも緊張していたのに、二人ともそれを隠していた。どちらかが先に「実は」と言えばよかっただけだった。


自己開示が関係を深める理由


弱みを見せてから、彼女も「実は…」という話をしてくれるようになった。仕事でうまくいっていないこと、家族との関係で悩んでいること、一人でいることが多くて寂しいと思うとき——そういう話が出てくるようになった。


私も話した。アプリで何度もうまくいかなかったこと、「恋愛が下手だと思っている」ということ、30代になってから「このままでいいのかな」と思う夜があること。


そういう話をして、関係が軽くなった。鎧を脱いだ分だけ、近くなった。


「弱みを見せる」の具体的なやり方


全部の弱みを一度に見せる必要はない。むしろそれは逆効果になることがある。「実はこういうところがあって」という一言から始めればいい。


例えば「人に会うのが少し苦手で」「緊張しやすくて」「失敗すると引きずる方で」——こういう小さな自己開示が、相手に「この人も普通の人間なんだ」という安心感を与える。


そしてその自己開示には、自分への正直さが必要だ。「うまく見せよう」と思っている限り、自己開示はできない。「この人にはちゃんと見せていい」と腹をくくる瞬間が必要で、それは毎回怖い。でもその怖さの先に、本当の意味での関係がある。


完璧を演じても、ずっとは続かない。それより、等身大でいる方が、長続きする関係が作れた。あの「つかみどころのない人」という言葉が、今は感謝できる言葉になっている。


弱さを見せることへの恐怖を超えて


最初は意識的にやっていた。「今日ちょっと疲れてて」と小さい弱さから見せ始めた。渋谷のカフェで彼女が「私もー」と返してくれたとき、胸の力が抜けた。弱さを見せることは、相手にも許可を出すことだった。「あなたも完璧じゃなくていい」というメッセージになる。吉祥寺の帰り道、二人とも無言で歩いた。でも沈黙が苦じゃなかった。心臓が穏やかに鳴っている。これが安心というものか、と初めて思えた瞬間だった。


弱さを見せたのに、そこから関係が深まった。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

#学び#自己開示#関係構築

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