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恋愛体験談エッセイTapple

Tappleの"おでかけ"で即日会った。渋谷に着いて3分で後悔した話

Tappleの「おでかけ」機能で当日マッチして、2時間後に渋谷で会った。改札を出て相手を見つけた瞬間、心臓が止まるかと思った。写真と違いすぎた。でも帰れなかった。23歳の私が3分で後悔して、2時間を乗り切った話。

23歳・女性の体験
·橘みあ·6分で読める

ハチ公前に立ってる男の人、全然違う。


土曜の14時、渋谷駅の改札を出てスクランブル交差点の方に歩いた瞬間、胃がぐるっとひっくり返った。ハチ公の横に立っている男の人がLINEで送られてきた写真の人と別人にしか見えない。身長は合ってる。服も「白のTシャツにデニム」で合ってる。でも顔が、顔が違う。


3分。改札を出てから3分で、来たことを後悔した。


おでかけ機能で2時間前にマッチした


その日は予定がなかった。昼過ぎにベッドでゴロゴロしながらTappleを開いて、「おでかけ」のタブを押した。「今日会いたい」に設定して、エリアを渋谷にした。


15分後にマッチした。26歳、メーカー勤務。写真は清潔感のある横顔で、カフェっぽい場所で撮ったもの。自己紹介文に「休日はカフェ巡りしてます」と書いてあった。


「今日、14時から渋谷で会いませんか」


メッセージが来た。早い。おでかけ機能だから早いのは当然なんだけど、マッチしてから15分で会う約束。冷静に考えたら怖い。でもその日の私は暇で、暇すぎてスマホをいじっていたくらいだから、「行きます!」と返した。


友達のユキに「今からTappleで会った人と渋谷行く」とLINEした。ユキは「え、大丈夫?」と返してきた。「写真いい感じだから大丈夫」と返した。大丈夫じゃなかった。


写真と実物のギャップに固まった


渋谷についてハチ公前で待っていたら、「白Tシャツの者です」とLINEが来た。振り向いたら、ハチ公の横に立っている人がこちらに手を振っていた。


写真は加工してあった。角度と光で別人になるタイプの写真だった。横顔しかなかったのはそういうことだったのか、と3秒で理解した。


心臓がばくばくした。でもそれは「ときめき」じゃなくて「どうしよう」のばくばく。足が地面に張り付いたみたいに動かなかった。


「あ、○○さんですか?」


声は普通だった。笑顔も悪くない。でも写真と全然違う。全然。


「は、はい!よろしくお願いします!」


声が裏返った。自分でもわかるくらい裏返った。


帰れなかった理由


普通に考えれば、「すみません、用事思い出しました」と言って帰ればいい。SNSで「写真詐欺はすぐ帰れ」とよく見る。正しいと思う。でもその場で帰れなかった。


目の前にいるのは生きている人間だ。わざわざ渋谷まで来てくれた人。ハチ公前で待っていた人。写真が盛れていたのは事実だけど、悪い人かどうかはまだわからない。


それと、自分にも非があると思った。2時間前にマッチして、ろくに確認もせずに来た。横顔しかない写真を「いい感じ」と判断したのは自分だ。


「どこ行きますか?」と聞かれて、「カフェとかどうですか」と答えた。脚が勝手に動いた。


センター街を歩きながら、心の中で叫んでいた。帰りたい。帰りたい。帰りたい。でも隣を歩いている人が楽しそうに「この辺詳しいですか?」と聞いてくる。「まあまあです」と答えながら、胃の底が重い。


2時間のカフェで起きたこと


渋谷の道玄坂を上がったところにあるカフェに入った。窓際の席。


座った瞬間、向かい合った。写真と実物のギャップが、正面からだとさらに際立つ。目を合わせるのがつらくて、メニューをじっと見つめた。


「何にしますか?」


「アイスラテで……」


メニューから顔を上げたとき、彼が笑っていた。普通の、感じのいい笑顔。写真と違うけど、笑顔自体は悪くない。なんだろう、この罪悪感。写真と違うことを理由に人を拒否しようとしている自分がいる。


話してみると、普通にいい人だった。仕事の話は面白かったし、聞き上手で、私の話に「それ、わかります」と相槌を打つタイミングが自然だった。趣味のカフェ巡りは本当のようで、渋谷から代官山にかけてのカフェを5軒くらい教えてくれた。


でも。でも、なんだ。喉の奥に何かがずっとつかえていた。楽しいのに、楽しくない。会話は弾んでいるのに、心がここにない。「この人と2回目はない」と、座って10分で決めていた。


1時間半くらい経って、「そろそろ出ますか」と私から切り出した。


「あ、もう?もうちょっと話したかったな」


その言葉が刺さった。彼は楽しかったんだ。私だけが、ずっと別のことを考えていた。


帰り道にユキに送ったLINE


渋谷駅に向かう道で、ユキにLINEした。


「写真と違った」


「やっぱり」


「でもいい人だった」


「それが一番きつくない?」


ユキの返信を見て、道玄坂の途中で立ち止まった。そう、それが一番きつい。悪い人だったら「最悪だった」で終わる。いい人なのに写真と違う。それを理由に断る自分。


電車の中で、彼から「今日はありがとうございました!また会いたいです」とLINEが来た。スマホの画面を見つめたまま、返信できなかった。


3日後に「ごめんなさい、ちょっと合わないかなと思いました」と返した。既読がついて、返事は来なかった。


おでかけ機能を使うなら


あのあと、おでかけ機能を封印した。2ヶ月くらい使わなかった。


今は「おでかけ」を使うときのルールを自分で決めている。必ず正面の写真がある人だけ。自撮りじゃなく他撮りがある人。マッチしてからすぐ会わず、最低でも30分はメッセージしてから会うかどうか決める。


それでも実物と違うことはある。でも「3分で後悔」はなくなった。


あの日の渋谷、ハチ公前の3分間を思い出すと、今でも胃がきゅっとする。写真と違うことに怒っているんじゃない。確認もせずに飛び出した自分に腹が立っている。


正直に言う。あの2時間は申し訳なかった。彼は何も悪くない。写真を盛ったのは事実だけど、会話は誠実だったし、楽しい時間を作ろうとしてくれていた。拒否したのは私の都合だ。


おでかけ機能は便利だ。でも便利さの代償で、誰かの2時間を無駄にするかもしれない。そのことを忘れてはいけないと、渋谷に行くたびに思い出す。

よくある質問

Tappleのおでかけ機能で即日会うのは危険ですか?
私の経験では、マッチから2時間で会ったことで相手の確認が不十分でした。正面の写真がない、他撮りがないなど、確認すべきポイントを飛ばしてしまいました。おでかけ機能自体は便利ですが、最低でも30分はメッセージを交わしてから判断した方がいいです。即日だからこそ、確認の手間を省かないことが大事です。
写真と実物が違った場合、どうすればいいですか?
私はその場で帰れませんでした。「すぐ帰る」が正解だとよく言われますが、目の前に人がいるとそれが難しいのも現実です。今の私のルールは、最初から「30分だけ」と伝えてから会うこと。短時間なら、合わなくても自然に解散できます。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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