アプリ疲れを感じたとき、やめた方がいい理由
「マッチングしても虚しい」と思い始めたら、それはサインだ。休む勇気について。
マッチングするたびに、虚しかった時期がある
「いいね!」が来る。マッチングする。やりとりが始まる。会う。「なんか違う」と思う。また次を探す。
このループを、半年続けた。
Pairsを使い始めたのは27歳の秋で、最初の3ヶ月くらいは純粋に楽しかった。新宿でご飯を食べて、恵比寿でワインを飲んで、「こんな人がいるんだ」って毎回ちょっとときめいた。でも、それがだんだん変わっていった。いつからか、デートの帰りに中目黒の駅を歩きながら、「はあ」と声が出てしまうようになった。疲れた、じゃなくて、もっと言葉にならない感じ。空っぽ、というか。
アプリ疲れのサインって、気づきにくい
最初は気づかなかった。「疲れてる」じゃなくて「縁がないだけ」「もう少し続ければ」って自分に言い聞かせていたから。
でも振り返ると、サインはとっくに出ていた。
マッチング通知が来ても、スマホを開くのが数時間後になっていた。返信を考えるのが、仕事のメールより面倒に感じた。プロフィールを見ながら、「また趣味がカフェ巡りの人だ」って思っていた。会う当日に「正直、行きたくないな」と思いながら吉祥寺に向かっていた。
全部あてはまっていた。全部。
それでも「やめたら負けな気がする」って思っていた。不思議な義務感。誰も強制していないのに、やめることへの罪悪感みたいなものがあった。
疲れたまま続けることの、本当の問題
5回目か6回目のデートで、気づいた瞬間があった。
相手は会社員の28歳で、趣味が映画鑑賞で、話し方が穏やかで、客観的に見たら「悪くない人」だった。渋谷のビストロで、彼が「最近見た映画で、すごく好きなシーンがあって」って話し始めたとき、私は内心こう思っていた。「あ、また映画の話が長くなるパターンだ」。
でも彼はその映画の話をするとき、少し前のめりになって、目が変わった。本当に好きなんだ、ってわかった。それなのに私は、話を聞きながらずっと「なんか違うんだよな」って考えていた。
帰り道、喉の奥に何かつかえた感じがして、それが罪悪感だって気づくのに少し時間がかかった。
疲れている状態で会っても、相手に誠実になれない。「また同じような人だ」と思っている時点で、その人を「その人」として見ていない。彼は2時間かけて渋谷に来て、好きな映画の話をしていた。こちらは心の半分どこかよそにある状態で、それに向き合っていた。失礼、というより、悲しいことだと思った。自分にとっても、相手にとっても。
3ヶ月、完全にやめた
その翌週、アプリを消した。Pairsだけじゃなくて、withもタップルも全部。
「出会いを逃す」って焦りはあった。「この3ヶ月で誰かと出会えたかもしれない」という計算が頭をよぎった。でも、そのまま続けるよりましだと思った。疲れきった状態で誰かと会い続けることへの、じわじわした罪悪感の方が、もう耐えられなかった。
友達に話したら、「えー、もったいなくない?」って言われた。「マジで? せっかくいい感じの人いるかもしれないのに」って。その気持ちもわかる。でも、そのとき私には「いい感じの人」を「いい感じ」と感じる余裕が、もう残っていなかった。
休んでいた3ヶ月に、起きたこと
アプリを消した最初の1週間は、スマホを開くたびに「あ、そうか、もうない」ってなった。習慣になっていたんだと気づいた。暇なとき、寝る前、移動中、ちょっとした隙間に開いていたあの時間が、全部戻ってきた。
その時間を、自分のために使った。
ずっと行けていなかった下北沢の古着屋をぶらぶらした。友人と深夜2時まで話した。読みかけだった小説を3冊読んだ。仕事で新しい企画を通した。「出会いのために使っていた時間とエネルギー」が自分のところに戻ってきた感じ、とでも言えばいいのか。
そしてもう一つ、変化があった。
「会いたい人に会いたい」という気持ちが、また戻ってきた。義務感じゃなく。「誰かと話したいな」「誰かと夜ごはんを食べたいな」って、シンプルに思えるようになった。それはアプリを使っていた時期に完全に消えていた感覚だった。
3ヶ月後、アプリを再起動したとき
Pairsに戻ったのは、翌年の春だった。
最初のマッチング通知が来たとき、「あ、ちょっとわくわくしてる」って自分で気づいた。小さいけど、ちゃんとあった。それだけで、以前と違うってわかった。
返信するのが面倒じゃなかった。プロフィールを読むのが、また楽しかった。会う約束をした日の朝、「今日どんな人だろう」って思えた。
疲れているときに続けるより、休んでリセットする方が、結果的に早く出会える。今はそう思っている。
マッチングアプリって、使い続けることが目的じゃない。会いたいと思える状態で、会いたいと思える人に会うための道具だ。道具を使う側が消耗していたら、どんなにいい道具でも意味がない。
「マッチングしても虚しい」と感じた瞬間は、サインだ。頑張りが足りないんじゃなくて、休んでいいよ、という。
よくある質問
マッチングアプリに疲れた時はどうすればいい?↓
マッチングしても虚しい理由は何か?↓
マッチングアプリをやめるべきサインは?↓
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。