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失恋からの回復に後悔した夜のこと。正しいスピードはない

失恋して1ヶ月でPairsを入れたら友人に「早くない?」と言われた。3年付き合った相手との別れ、立ち直ったのかどうかもわからなかった頃——失恋からの回復に正しいスピードはない。回復のペースは人それぞれで、正解はない。

27歳・女性の体験
·橘みあ·5分で読める

正直に言う。失恋して1ヶ月でアプリを入れたのに、また会いたくなった。


友人に「早くない?」と言われた。「もう立ち直ったの?」とも言われた。答えに困った。立ち直っている、と言えば嘘になる。でも前を向こうとしている、は本当だった。正直に「どっちとも言えない」と言ったら、少し心配された。


別れたのは、3年付き合った相手とだった。忘れた頃にぶつかるくらい些細なことの積み重ねで、気づいたら話し合いですら面倒になっていた。終わりはあっけなかった。「しばらく連絡しないようにする」と言って、それが最後になった。


部屋に帰って、一人で夕飯を食べながら、「静かだな」と思った。悲しいとか、怒りとか、そういうはっきりした感情じゃなくて、ただ静かだった。その静けさが、数日後には重くなった。


回復のペースに「正解」はない


失恋の重さは、期間だけで決まらない。3ヶ月付き合って別れた人に、1年分の感情を使っていることもある。逆に、2年付き合っても、終わった時点で気持ちが整理されていることもある。別れた後に「あ、これが終わりか」とすぐ受け入れられる人もいれば、半年経っても夢に見る人もいる。


「〇ヶ月経ったら次に進んでいい」という正解はない。他人に言われた「早い」「遅い」は、その人の基準であって、自分の基準じゃない。


私が早く動こうとしたのは、「動くことで気持ちが整理される」タイプだったから。止まっていると考えすぎる。動いていれば、少しずつ前向きになれる。趣味でも、仕事でも、出会いでも、何かに集中している間は沈まないですむ。そういう性格を、3年間の恋愛でいやというほど思い知っていた。


それは誰かに当てはまるやり方だし、当てはまらない人もいる。「悲しみを十分に感じないと次に進めない」という人もいる。泣き終わるまで動かない、という選択も、立派な回復プロセスだ。


「早すぎた動き方」で学んだこと


実は入れて最初の2週間は、うまくいかなかった。


マッチングした相手と会ったとき、無意識に元彼との比較をしていた。「この人、気遣いが全然ない」という言葉が浮かんで、でも元彼だって最初は違ったはずで、それは比較じゃなくて記憶補正だと、帰り道の電車の中で気づいた。目黒駅から乗って、大岡山で降りるまでの間ずっと、窓の外の夜景を眺めながら反省していた。


「最近別れたんですよ」という話を、2人目のデートで喋ってしまったこともある。渋谷のカフェで、コーヒーが半分くらいになった頃に突然言い出した。向こうは引いていたと思う。2回目はなかった。


「前の恋愛の話を自分からしてしまう」状態は、まだ準備ができていないサインだった。頭ではわかっていても、口が勝手に動く。それが「まだ早い」ということだったんだと、3人目に会う頃にようやく腑に落ちた。


アプリを「ちゃんと使える」タイミング


「前の恋愛の話をしなくていい状態」になってから、が目安だと思っている。


失恋を「笑い話にできる」「そういえばそんなことあったな、と思える」くらいになってから。自分の中でその恋愛に対してフラットになってから。「傷口を触ると痛い」ではなく、「触れることができる」くらいに距離が取れてから。


私の場合は、アプリを入れてから実際にちゃんと動けるようになるまで、2〜3ヶ月かかった。最初の1ヶ月は「動いているようで、動いていなかった」期間だった。カラ元気でスマホを開き、会ってはなんとなく落ち込んで帰る。そういう消耗を繰り返していた。


一方で、「しっかり悲しんでから動く」という人もいる。悲しみを十分に感じないと、次に進んだように見えても、どこかでまた浮かび上がる、という考え方もある。どちらが正しいかは、自分の性質によると思っている。


動けるようになった瞬間


前の恋愛の記憶がまだあるのに、「でも目の前のこの人が面白い」と思えた瞬間があった。新宿のカフェで話していた相手の言葉に、素直に反応している自分がいた。比較じゃなくて、「この人に興味がある」という純粋な気持ち。思わず身を乗り出していた。それに気づいた瞬間、胸の奥がじんとした。


その瞬間が来たとき、ちゃんと動ける時期になったんだと思った。終わりかけていたコーヒーを一口飲んで、「そういえば最近、前の彼のことを考えていなかった」と気がついた。知らないうちに消えていた。


回復のペースは、自分で決めていい。「もう準備できた」という感覚を、自分が一番よく知っている。他人の「早い」「遅い」より、自分の「今動きたい」「まだ待ちたい」を信じた方がいい。


あの経験から思う。傷の上に絆創膏を貼っても、傷は癒えない。先に傷を洗った方が、早く回復する。それだけのことだった。


立ち止まってもいい。でも、後ろには戻らない。恵比寿の朝焼けが、そう教えてくれた。胸の奥がじんわり温かくなった。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

#学び#失恋#回復のペース
このテーマを読む:失恋・別れ体験談

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