自己紹介文を10回書き直した夜。後悔して変わったこと
最初の自己紹介文は152文字でいいね月4件。10回書き直して385文字にしたら月30件に。変えたのは文字数じゃなく「何を書いて何を書かないか」。いいねが増えるプロフィールの構造とテンプレートを公開。
正直に言う。10回書き直したのに、11回目で辿り着いた。
「25歳の会社員です。趣味は読書と映画鑑賞です。料理もします。週末は友人と過ごすことが多いです。穏やかで誠実な方と出会えたら嬉しいです。よろしくお願いします。」
152文字。情報は5つ。でも全部ぼんやりしていて、全部どこかで読んだことがある。1ヶ月でいいね4件。Omiaiで、だ。
「これはダメだ」とわかっていたけど、何がダメかがわからなかった。とりあえず友達に「どう思う?」と聞いたら「読む気がしない」と言われた。
「なんで?」「文章として面白くないから」「どうすれば面白くなる?」「あなたのことが書いてないから」
喫茶店のテーブルを挟んで、その一言が刺さったまま帰り道を歩いた。自分のことを書いたつもりだったのに、「あなたのことが書いてない」。
「スペック」を書いても「人」は見えない
年齢、職業、趣味。これは「スペック」であって「人格」ではない。マッチングアプリで相手が見たいのは、この人と会ったときに何が起きるか、どんな会話が生まれるか、だ。スペックだけで判断できるなら、履歴書でいい。
自己紹介文の役割は「この人に会いたい」と思わせること。その一文を引き出すためには、「この人の普段の景色」が見えることが必要だ。
「読書が好き」と書いても、どんな本をどんな状況で読んでいるかはわからない。「電車の中で宮部みゆきを読んでいたら乗り越してしまった」まで書いて初めて「ああ、この人は本当に読むんだな」と伝わる。その差が、ページを閉じられるかどうかを決めていた。
10回の書き直しで変わったこと
2回目(167文字)
趣味をもう少し具体的にした。「読書」→「宮部みゆきと村上春樹を繰り返し読んでいる」。「映画」→「A24の作品が好きでミッドサマーを3回見た」。少し個性が出た。いいね7件。
4回目(220文字)
仕事のことをエピソードで書いた。「広告の営業をしていて、先月担当したキャンペーンが思ったより反響があってびっくりした」という一文を入れた。「お仕事の話、聞きたいです」というメッセージが初めて来た。
7回目(310文字)
「苦手なこと」を入れた。「ホラー映画は絶対に一人で見れない」「飲み会の幹事がどうしても苦手」。弱点を書いたら、「私もです」というメッセージが増えた。
10回目(385文字)
最後に「どんな出会いを求めているか」を一文入れた。「週末に一緒においしいものを食べながらだらだら話せる人と出会いたい」。具体的な場面が想像できる一文。いいね月19件に増えた。
この変化の中で気づいたのは、「自分を良く見せよう」とするほど文章が死ぬ、ということだった。「弱みを書いたら引かれる」と思っていたが、逆だった。「ホラーが見れない」と書いたとき、「じゃあ一緒に見ましょう」というメッセージが来た。弱みは会話の入り口になる。
自己紹介文の「最強の構成」
①仕事+エピソード(1〜2行)
②趣味+固有名詞(1〜2行)
③自分の「弱み・おかしなところ」(1行)
④どんな出会いを求めているか(1行)
⑤話しかけやすい質問(1行)
文字数は300〜400字が適切。これ以上でも以下でも効果が落ちた。400字を超えると「真剣すぎる」に見えるし、200字以下だと「やる気がない」に見える。
書いたあとに「自分のことが書いてあるか」を確認する。「誰でも書けそうな文章」になっていたら、書き直す。
「この人と話してみたい」と思われるために
文章の中に「引っかかり」を一つ作ることが、返信率を上げた。「ミッドサマーを3回見た」「幹事がどうしても苦手」「乗り越した」——何か一つ、「それ、なんで?」と聞きたくなる要素。それが会話の入り口になる。
相手は何十人ものプロフィールを流し見している。その中で指が止まる理由は、スペックの高さじゃなくて「ちょっと変なところ」だった。完璧な自己紹介文は、読み流される。少しはみ出している文章の方が、引っかかる。
10回書き直して、最終的にわかったのはそれだけだ。
11回目の書き直しで辿り着いた文章
10回書き直した後、もう一度だけ書き直した。恵比寿のカフェで、今までのプロフィールを全部消して、頭に浮かんだことをそのまま打った。「休みの日は中目黒の川沿いを散歩してます。たまに立ち止まって写真を撮ります。一人の時間も好きだけど、隣で同じ景色を見てくれる人がいたらいいなと思っています」。素直な言葉だった。手のひらが汗ばんだ。でも送信した瞬間、喉の奥のつかえが消えた。飾らない言葉が、一番遠くまで届く。
11回目の書き直しで辿り着いた文章は、完璧じゃなかった。でも自分の言葉だった。恵比寿のカフェで初めて会った人に「あのプロフィール見て、この人に会いたいって思った」と言われた。心臓が止まりそうだった。手のひらの汗が温かくなった。自分の言葉は、ちゃんと届く。
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。