恋のアーカイブ
マッチングアプリ攻略攻略ガイド

価値観が合わなかった夜、後悔した恋の話

「価値観の合う人がいい」とプロフィールに書いていた。でも別れ際に「価値観が違う」と言われたとき、どこが?と聞いたら「全体的に」としか返ってこなかった。「価値観」とは具体的に何か——3回の恋愛を振り返って考えたこと。

27歳・女性の体験
·橘みあ·4分で読める

「価値観の合う人がいい」


アプリのプロフィールにそう書いていたし、相手にも求めていた。でも「価値観」って何だ、と改めて考えたことがなかった。


付き合って1年目に別れた人に「価値観が違う」と言われたとき、「どこが?」と聞いたら「全体的に」と返ってきた。全体的に。意味がわからなかった。でも聞いても具体的に答えてもらえなかった。


その後しばらく、「価値観って何なのか」を考えた。3回の恋愛を振り返って、「合ってよかったもの」と「違ってもよかったもの」を整理してみた。


「価値観」を具体的に分解する


「価値観が合う」という言葉は便利すぎて、実は何も言っていない。具体的に何が合っていれば「価値観が合っている」のか。別れた後、これを考え続けた。


整理してみると、「合っていた方がよかったもの」と「違っていてよかったもの」がはっきり分かれた。


合っていた方がよかったもの。お金の使い方(節約重視か、使うことを楽しむか)。将来の生活スタイル(都市か地方か、転勤に対する考え方)。時間の感覚(几帳面か、ゆるいか)。働くことへの向き合い方(仕事が軸か、プライベートが軸か)。


これらが大きく違うと、日常の「なんでわかってくれないんだろう」の蓄積になりやすかった。「仕事終わりに飲みに行く」ことへの温度感が違って、毎週小さくぶつかった。「休日は外に出たい」「休日は家でゆっくりしたい」のすれ違いが3ヶ月続いた。


違っていてよかったもの。趣味の内容(同じじゃなくていい。尊重できれば)。出身地・育った環境(違う方が話が面白かった)。好きな食べ物(本当に何でもよかった)。話し方のスタイル(早口・ゆっくり、論理的・感覚的)。


「価値観が合う」ことの誤解


「価値観が合う」は「全部同じ」じゃない。


大事な部分が一致していれば、細かい違いは「面白さ」になる。出身が北海道と沖縄で全く違う人と付き合ったことがあって、食べ物の話、気候の話、地元のあるある話が毎回面白かった。「違い」がコンテンツになっていた。


問題が起きるのは、「大事な部分」が違うとき。お金の使い方、将来のビジョン、どこに軸を置いて生きているか。これらが根本的に違うと、どんなに好きでも日常が疲れていく。


2年付き合った人と別れた理由の一つは、「休日の使い方」だった。彼は土日に誰かと過ごすことが好きで、私は一人の時間が必要な人間だった。どちらが間違いでも正解でもない。ただ、毎週の週末に「どうする?」の摩擦が続いた。


3ヶ月目から、日曜の夜が憂鬱になっていた。月曜からの1週間より、「明日また何か言われるかも」という予感の方が重かった。好きな気持ちと、摩擦の疲れが同時にあった。好きだから続けた。でも疲れが積み重なって、「好き」だけでは足りなくなった。別れた後、「なぜ早く気づかなかったのか」ではなく「気づいていたのに目をそらしていた」という事実が残った。


何を先に明確にすべきか


「価値観が合う人を探す」より、「何が自分にとって大事な価値観か」を先に明確にする。それだけで、人を見る目が変わった。


「将来は東京以外に住みたい」という人が、「ずっと東京にいたい」と思っている人と付き合っても、どちらかが妥協することになる。最初から「どっちですか」と聞ける関係が、正直でいい。


恵比寿で会った人に「仕事とプライベート、どっちが大事ですか」と聞いたことがある。ちょっと唐突だったかもしれない。でも「どっちも大事だけど、最終的にはプライベートかな」という答えが、私に合っていた。


遠回りしながら学んだのは、「何を大事にしているか」を早めに話した方が、お互いの時間を尊重できるということだった。


「全体的に価値観が違う」と言われた別れから2年。その言葉の意味がようやくわかった気がする。全体的に違っていたんじゃなくて、一番大事な部分が違っていたんだ。でも当時の私たちは、その「一番大事な部分」を言葉にして確認したことが一度もなかった。


価値観のすり合わせは、ケンカから始まる


ケンカを避けていた時期がある。でも、新宿の居酒屋で初めて言い合いになったとき、お互いの価値観の輪郭がはっきり見えた。怒りの中に本音がある。彼が「時間をもっと大切にしてほしい」と言ったとき、心臓がドクンと鳴った。遅刻癖を直さない自分への苛立ちだった。吉祥寺の帰り道、手をつなぎ直した。ケンカした後の手のひらは、いつもより温かかった。価値観が合うかどうかは、平穏な日常じゃなく、衝突の後にわかる。


価値観のすり合わせは終わらない。付き合って1年経っても、新しいズレが出てくる。でもそのたびに話し合えるかどうかが、関係の強度を決める。渋谷の帰り道、彼と手をつなぎながら「完璧に合う人なんていない」と思った。心臓がじんわり温かくなった。合わない部分をどう受け入れるか。そこに愛情がある。手のひらの汗は、もう不安じゃない。この人と一緒にいたい、というシンプルな気持ちの表れだった。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

この記事が刺さったら、シェアしてください

あなたへのおすすめ

学び」に興味があるあなたへ

ときめきと相性は別物だと気づいたのは、3回目の失恋だった
マッチングアプリ攻略

ときめきと相性は別物だと気づいたのは、3回目の失恋だった

3回目の失恋が終わった夜、中目黒の川沿いをひとりで歩きながら気づいた。ドキドキする人を選んできたのに、いつもうまくいかなかった理由。ときめきと一緒にいる心地よさは、全然別の話だった。

女性27歳
7
お金の価値観が違う夜、後悔して気づいたこと
マッチングアプリ攻略

お金の価値観が違う夜、後悔して気づいたこと

「今日は出します」という言葉を彼に受け入れてもらえるまで4ヶ月かかった。付き合って半年で10回以上話し合ったお金の話。デートの費用分担——お金の価値観が違う相手と付き合ってわかった、早めに話すべき理由。

女性27歳
5
付き合ってから後悔した夜。「こんなはずじゃなかった」を防ぐ確認事項
マッチングアプリ攻略

付き合ってから後悔した夜。「こんなはずじゃなかった」を防ぐ確認事項

2ヶ月付き合って、好きなのに別れた。原因は「価値観の違い」という、一番どうしようもない理由だった。でも、あの別れは防げた。付き合う前に7つのことを確認していれば。

15
週末デートの計画を間違えた夜、後悔した相性の話
マッチングアプリ攻略

週末デートの計画を間違えた夜、後悔した相性の話

Tinderでマッチした彼女と2回目のデートを計画していた。「どこでも大丈夫」「なんでも」「合わせます」が3往復続いた。否定的なことは何も言っていない。でも計画するプロセスで、もう相性がわかっていた話。

女性27歳
5
自己肯定感が低かった夜、後悔した恋の話
マッチングアプリ攻略

自己肯定感が低かった夜、後悔した恋の話

Pairsで初めて告白された夜、嬉しいよりも先に「なんで?」が頭を占領した。笑顔で「ありがとう」と言いながら、喉の奥に何かがつかえた。自己肯定感が低かった頃の恋愛がなぜうまくいかなかったか、27歳の私が辿り着いた答え。

女性27歳
6
別れを決めた夜から3ヶ月、後悔した引き延ばしの話
マッチングアプリ攻略

別れを決めた夜から3ヶ月、後悔した引き延ばしの話

付き合って9ヶ月、夕食を笑って過ごして、電車に乗った瞬間に気づいた。「もう無理かもしれない」と。胸のどこにも温度が残っていなかった。別れを決めてから実行するまで3ヶ月かかった。なぜ言えなかったか、正直に書く。

女性27歳
7

マッチングアプリ攻略」はまだ 397 本あります

次の記事

3人を逃した夜。Bumbleで最初に送れなかった後悔と変えたこと