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ときめきと相性は別物だと気づいたのは、3回目の失恋だった

3回目の失恋が終わった夜、中目黒の川沿いをひとりで歩きながら気づいた。ドキドキする人を選んできたのに、いつもうまくいかなかった理由。ときめきと一緒にいる心地よさは、全然別の話だった。

27歳・女性の体験
·橘みあ·7分で読める

3回目の失恋が終わった夜、中目黒の川沿いをひとりで歩きながら気づいた。


3回目の失恋が終わった夜のこと


失恋した日の夜、私は中目黒の川沿いをひとりで歩いていた。泣きたいのに泣けなくて、喉の奥に何かが詰まったまま、ただ黒い水面を見ていた。27歳。3回目。


「またか」という気持ちと、「なんで」という気持ちが、ぐるぐると混ざっていた。


帰り道、コンビニでホットコーヒーを買って、スマホのメモ帳を開いた。1人目、2人目、3人目。それぞれの名前を書いて、共通点を探してみた。思い出すのが少し辛かったけど、このまま何も考えずに4回目に突入するのはもっと嫌だった。


しばらく眺めていたら、一つのことに気づいた。


全員、最初のときめきが異常に強かった。


「この人だ」という確信の正体


1人目は合コンで会った人。目が合った瞬間、胸がどくんとした。2人目はPairsで知り合った人で、初めてのデートで恵比寿の駅を出た瞬間に「あ、好きだ」と思った。3人目はwithで出会って、最初のビデオ通話で声を聞いただけで心拍数が上がった。


それだけの理由で付き合った。3回とも、だ。


でもその後は、どれも同じような展開をたどった。会話が一方的になっていった。私が話している途中で向こうの話にすり替わったり、私の近況をあまり覚えていなかったり。「なんか、興味ないのかな」とうっすら感じながらも、会うたびにときめいてしまうから、「まあいいか」で上書きし続けた。


喧嘩も多かった。「わかってもらえない」という感覚がずっとあって、説明するたびに疲れた。でも別れようとは思えなかった。好きだから、と思っていた。


違う。今なら言える。あれはときめきで、愛情じゃなかった。


「好きだから仕方ない」という言葉を何度使っただろう。本当は「ドキドキするから目をつぶっていた」だけだったのに。


4回目に選んだのは「話しやすい人」


3回目の失恋から2ヶ月後、またアプリを入れた。Omiaiを使ってみた。正直、もうときめきに振り回されたくなかった。


マッチングした男の人と、最初はテキストだけで3週間やりとりした。会う前から「話しやすいな」と思っていた。でも「好き」とか「ドキドキ」とかは、なかった。


初めて吉祥寺で会った。カフェで2時間のつもりが、気づいたら5時間経っていた。


「マジで?もうこんな時間」

「終電あるけど、まあいいか」


別れ際にそう言って笑いあった。家に帰ってから、変だなと思った。疲れていない。3時間も5時間も話したのに、なんなら少し元気になっている気すらした。


これまで付き合ってきた人たちと会った後は、いつも少しだけ消耗していた。それに気づいたのは、消耗しない人と会ってからだった。


「こんなに長く話せた人、初めてかも」


それが、選ぶ理由になった。ときめきより先に、それが来た。


半年後、気づいたこと


付き合って半年が経った。ドキドキは、たしかに最初より薄れている。会ってすぐ心拍数が上がることは、もうない。


でも「この人でよかった」という気持ちは、じわじわ増えている。


先月、仕事でミスをして23時にLINEを送ったとき、「大変だったね、話聞くよ」と5分後に返事が来た。それだけで、泣けた。喉の奥がつかえた、あの中目黒の夜とは違う意味で。


前の恋愛では、こんなふうに夜中にLINEを送れなかった。「重いと思われるかな」「機嫌悪くなるかな」と計算していた。今は計算しない。


「楽」というのは、なあなあとか、緊張感がないとか、そういうことじゃないんだと思う。自分のままでいられること。それが楽、ということだったんだと、半年かけて少しずつわかってきた。


じゃあ、ときめきはいらないのか


そうじゃない、とも思っている。


「ドキドキしない人を選べばうまくいく」という話を聞くことがあるけど、それも半分しか正しくないと感じる。ときめきがゼロだと、関係がどこか友情みたいになっていく。少なくとも私はそう感じた。


ときめきはいる。ただ、それだけじゃ足りなかった。


私が今思うのは、「ときめく」「話しやすい」「信頼できる」「価値観がぶつからない」の4つが、それぞれ少しずつ揃っている人、ということだ。どれかひとつが飛び抜けていても、続かなかった。特にときめきだけが突出していると、他の3つの欠如を全部ときめきで見えなくしてしまう。


それが、私の3回の失敗の正体だった。


選ぶ基準を変えるための、具体的なこと


恋愛観が変わっても、実際どうすればいいかわからなかった。だから今の自分がやっていることを書いておく。


1. 初回デートの「帰り道」で判断する。胸のどくんより、「楽しかった」「話せた」「疲れていない」を優先して聞く。

2. 2回目・3回目のデートで、自分の話をしてみる。向こうが興味を持って聞いてくれるか、覚えていてくれるかを見る。

3. 5回目のデートまでに、意見がぶつかる場面が一度でもあったか確認する。なかった場合、合わせてもらっているだけの可能性がある。

4. アプリのプロフィール文よりも、テキストのやりとりを重視する。話のテンポが自分と合うかどうかは、写真よりずっと正直だ。

5. デートの翌日、「また会いたい」の他に「また話したい」があるかを確認する。この2つは微妙に違う。


当たり前のことに見えるかもしれない。でも、ときめきに目が眩んでいると、こういう確認を全部すっ飛ばしてしまう。


ときめきの賞味期限と、心地よさの育ち方


ときめきには賞味期限がある。それは、誰でも知っている。


でも「一緒にいて楽」は、賞味期限が来ない。むしろ時間をかけて育っていく。


あの中目黒の夜に川を眺めながら感じた詰まりは、「なんで私ばかりこんな思いをするんだろう」じゃなかった。「なんでこんなに合わない人を好きになってしまったんだろう」だった。


ときめきは嘘をつかない。でも、相性については何も教えてくれない。


あのとき逃げたのか、選んだのか。まだ決めきれていない。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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