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恋愛体験談Tapple

「3分の距離に住んでたんですね」初デートで分かった近すぎる事実

Tappleで出会った彼との初デート、会話の流れで住所近くを話したら徒歩3分と判明。同じスーパー、同じコンビニ、もしかしてすれ違っていた? その問いが怖くて、おかしくて。

24歳・女性の体験
·橘みあ·5分で読める

まさかそんなことってある?


吉祥寺で待ち合わせした。10月の土曜午後、イトーヨーカドー前で会って、そのままコーヒーを飲みに入った。彼は24歳で、写真より少し目が細くて、声が思ったより低かった。悪くなかった。むしろいい。初対面の5分間はお互いにぎこちなかったけど、「吉祥寺って好きですか」という話になってから急に会話が滑らかになった。好きな場所、よく行く店、年齢のわりに井の頭公園が居酒屋より落ち着く、という話まで出た。10月の吉祥寺、銀杏が黄色くなり始めていた。


Tappleでマッチしたのは1週間前で、最初のメッセージが「吉祥寺好きですか」だったのも、私が吉祥寺エリアに住んでいると分かっていたからだろう。彼も吉祥寺近辺と書いていた。まあ、範囲は広い。吉祥寺エリアというのは三鷹から武蔵野市から、けっこう広い。武蔵境とか、東小金井とか、「吉祥寺エリア」の名を借りた遠い場所もある。


話しながら「どの辺ですか」という流れになった。自然な流れで。彼が通り名を言った。私が「え」と言った。


同じ通りだった。


「どのへん?」


「井の頭線沿い、ローソンの近く」


沈黙。


「……私もその辺です。ローソンから何分くらい?」


「2分くらい。奥に入ったとこ」


「あの路地?」


「そう」


「隣の路地です、私」


コーヒーカップを置く音がした。自分の音だった。


Google Mapsで確認したら、徒歩3分だった。同じスーパーマルエツを使い、同じローソンを使い、たぶん同じ吉祥寺の繁華街を歩いていた。どれだけすれ違っていたかを考えると、少し頭がクラクラした。というか、今まで一度も遭遇していなかったのが不思議なくらいだ。同じ路地から、同じローソンへ。同じ時間帯に。


「行きつけのカフェある?」と彼が聞いた。


「ある。ハモニカキッチンの近くの小さいとこ」


「えっ、もしかして木曜に木目調の——」


「そこです」


同じカフェだった。毎週木曜の午前中に行くと言った。私は月曜の朝に行く。同じカフェの、違う曜日。マスターは同じ人。カウンターのあの席で、お互い知らないまま、同じコーヒーを飲んでいたことになる。


いや。怖い。おかしい。


二人してしばらく笑い続けた。マジで声出して笑った。席が静かな店だったから少し迷惑だったかもしれないけど、抑えられなかった。カップが揺れるくらい笑った。


「もしかして、すれ違ってたかもしれない」と彼が言った。


「絶対すれ違ってた」


「でも分からなかった」


「会うタイミングじゃなかったってことだよ」


自分で言っておいて、少し照れた。こういうことを素直に言えるのは、吉祥寺の空気のせいにしておく。


「スーパー、どこ使ってる?」と聞いたら「マルエツ」と即答された。「私も」。「そばの種類、多いよね」「多い。でもいつも同じそば買う」「わかる、ついいつものに戻る」。まったく脈絡のない会話が15分続いた。


帰り道、同じ方向に歩いた。当たり前だけど。井の頭公園を抜けて、落ち葉が路面に散らばる中を並んで歩いた。10月の夕方、公園に差し込む光が斜めになってきた。ローソンの角で「じゃあここで」と分かれた。


「また会います?」と彼が聞いた。


「歩いてきます」


「徒歩3分で」


「そう」


笑って別れた。


家に帰って、ロフトに寝転びながら思った。アプリを開かなければ、この人と話すことはなかった。同じ街に住んで、同じスーパーで買い物して、同じカフェで読書していても、名前も知らないままだった。3分の距離にいて、1年以上すれ違っていた。


2回目のデートは徒歩で来た。本当に3分だった。「早すぎ」と言われた。「測ってみたかった」と返した。「正確ですね」と笑われた。


東京って広いけど、ちょっと狭い。それを毎回、同じローソンの前で思う。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

このテーマを読む:初デート体験談

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