ドタキャンされた3回と、した1回。全部の夜を覚えている
Tappleで約束した初デート当日、「ごめん、体調悪くて」のLINE。3回目にはもう慣れた——と思ってた。でも4回目は私がドタキャンする側になって、その理由が一番リアルだった。
1回目のドタキャンは、Tappleだった。
失敗から見えたこと
渋谷ヒカリエの1階で待ち合わせだった。30分前に着いて、トイレで髪を直して、リップを塗り直して、鏡の中の自分に「大丈夫、いける」って言い聞かせた。新しく買ったブラウスのボタンを一つ外すか迷って、結局留めた。14時02分。待ち合わせ2分後にスマホが震えた。「ごめん、急に仕事入っちゃって」。
膝から力が抜けた。ヒカリエの壁にもたれて、ぼんやりと行き交う人を見た。カップルが手を繋いで歩いてる。友達同士で笑ってる。みんな誰かと会うために歩いてるのに、私だけ会う相手がいなくなった。鼻の奥がつんとした。
「大丈夫! お仕事頑張ってください!」って返した。ビックリマーク2つ。元気に見えるように。でもその後、一人で入ったドトールのブレンドコーヒーは、全然味がしなかった。窓際の席で1時間くらい座ってた。コーヒーが冷めていくのを見ながら。
2回目のドタキャンは、Pairsで。
中目黒のイタリアンを予約していた。1週間前から楽しみにしてた店。食べログで3.7の評価。メニューを事前に調べて、「ブッラータのカプレーゼが美味しいらしいですよ」って彼に送ったら「楽しみ!」って返ってきてたのに。当日の朝、「体調崩しちゃって」のLINE。嘘か本当かわからなかった。でも、「お大事に」と返すしかない。代わりの日程を提案したけど、既読がついたまま返信は来なかった。3日待った。5日待った。来なかった。
この時は泣かなかった。代わりに、予約していたイタリアンに一人で行った。カウンター席でペペロンチーノを食べた。ニンニクが効いていておいしかった。白ワインも頼んだ。一人分の食事が、妙に清々しかった。隣の席のカップルが楽しそうに話してるのを聞きながら、「まあ、こういう日もあるか」って思えた。
3回目のドタキャンは、Omiaiで。
恵比寿のワインバー。当日の昼に「家族が急に来ることになって」。3回目ともなると、慣れる。慣れたくなかったけど、慣れた。「了解です! また都合いい時教えてください」。テンプレが指に馴染んでいた。打つのに2秒。感情はもう、そこまで揺れなかった。
変えたこと・試したこと
この人とは後日、本当に会えた。恵比寿の同じワインバーで。会ってみたら普通にいい人だった。背が高くて、よく笑う人。ドタキャンの理由も本当だったらしい。「お母さんが急に東京に来て、断れなくて」って申し訳なさそうに言ってた。だから一概に「ドタキャン=脈なし」とは言えない。でも、体感では7割くらいがフェードアウトの入口だと思う。残り3割は本当にやむを得ない事情。
——そして4回目。今度は私がドタキャンする側になった。
withでマッチした人と、表参道のカフェで待ち合わせの約束をしていた。プロフィールは普通にいい感じの人。商社勤務の30歳。やりとりも2週間くらい続いてた。
当日の朝、目覚ましで起きた瞬間に「行きたくない」って思った。
体調が悪いわけじゃない。仕事が忙しいわけでもない。ただ、行きたくなかった。ベッドの中でスマホを見て、彼のプロフィールを見返しても、LINEのやりとりを読み返しても、「この人に会いたい」という気持ちが1ミリも湧かなかった。布団の温度がちょうどよくて、このまま二度寝したかった。
これがドタキャンする側の気持ちか。
みぞおちが重い。行けば楽しいかもしれない。でも「かもしれない」で人の時間を使うのは違う気がした。中途半端な気持ちで会って、中途半端に2時間過ごして、中途半端に「楽しかったです」って言うのは、相手にも失礼だと思った。表参道まで行く電車賃も、カフェのコーヒー代も、彼が使う2時間も、全部がもったいない。
「ごめんなさい、今日行けなくなりました。体調が……」
——嘘をついた。本当は「気持ちが乗らない」だけど、それは言えなかった。送信ボタンを押した親指が重かった。
「お大事に! また元気になったら会いましょう」
今だから言えること
彼の返信は優しかった。そのやさしさが、余計に胃に来た。
送信した後、3回ドタキャンされた時の自分を思い出した。ヒカリエの壁にもたれてた自分。一人でペペロンチーノ食べてた自分。あの時の相手も、こんな気持ちだったのかもしれない。「行きたくない」の一言が言えなくて、「仕事が」「体調が」って嘘をつく。する側も、楽じゃない。
4回の経験から学んだことを整理する。
ドタキャンされた時にやるべきこと。まず、追いLINEは送らない。「本当に?」「いつなら空いてる?」「大丈夫? 心配です」と詰めると、ブロックされる確率が上がる。返事は簡潔に、1通だけ。「お大事に」か「了解です」。その後は相手からの連絡を待つ。1週間来なければ、次に行く。追いかけても相手の気持ちは変わらない。
ドタキャンされた時にやってはいけないこと。相手のSNSを見に行かない。「体調悪いって言ってたのにインスタのストーリーで渋谷にいる」を見つけた時のダメージは致命的。答え合わせをしても傷が深くなるだけ。知らなくていいことは、知らないままでいい。
そして、自分がドタキャンしたくなった時。できれば正直に「今回はお見送りさせてください」と伝える。体調のせいにすると、代替日を提案された時に詰む。「ごめんなさい、ちょっと今は難しいです」。それで察してくれる人は、察してくれる。
もう一つ。ドタキャンは予防できる。やりとりの段階で「この人に本当に会いたいか」を自分に問う。「まあ、会ってみないとわからないし」という消去法で会うと、当日に気持ちが萎えやすい。会いたい気持ちが8割を超えてから約束するだけで、ドタキャン率は激減した。私は今、この「8割ルール」を使ってる。迷ったらまだ会わない。
もし8割に届かないなら、もう少しやりとりを続ける。通話をしてみる。声を聞いてから「会いたい」が8割を超えたら、約束する。この順番を守るだけで、当日の「行きたくない」は激減する。
された3回と、した1回。全部の夜を覚えている。
ドタキャンには、する側にもされる側にも物語がある。
よくある質問
マッチングアプリで初デートをドタキャンされた時はどう対応すればいいですか?↓
ドタキャンされた場合は脈なしと判断すべきですか?↓
自分がデートをドタキャンしたくなった時はどうすればいいですか?↓
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。
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