Omiai婚活デートの現実。5人に会って気づいたこと
「婚活デート=面接」だと思っていた29歳。Omiaiで5人と会って知ったのは、将来の話が怖くなくなる瞬間があるということだった。正直に言う。婚活デートをナメていた。
正直に言う。婚活デートをナメていた。
「結婚前提の面接でしょ」——Omiaiを入れた夜、友達にそうLINEした。既読がついて、すぐ返事が来た。「そう思ってたけど、違うよ」。具体的には教えてくれなかった。
29歳、広告代理店勤務。Pairsで2年遊んだ末に、「そろそろ本気出すか」とOmiaiに移った私の話。
1人目——丸の内、ランチの面接官
最初の相手は31歳の銀行員。丸の内のビルの地下にあるイタリアン。白いテーブルクロスの上に、ナイフとフォークが整然と並んでいた。
「ご兄弟はいらっしゃいますか」
開始15分でその質問。心臓がひゅっと縮んだ。え、もう家族構成? Pairsだったら3回目にしか出てこない話題が、メインディッシュより先に来た。
ペペロンチーノの味が、全然わからなかった。
帰り道、東京駅の丸の内口を歩きながら思った。やっぱり婚活デートって面接じゃん。
2人目と3人目——恵比寿と代官山で揺らぐ
2人目。恵比寿の路地裏にある小さなフレンチ。33歳のIT企業勤務。
「将来の話、いつ頃するのが自然だと思います?」
彼はそう聞いてきて、自分から先に答えた。
「僕は2回目くらいがいいかなって。最初はお互いの空気を知りたいので」
その言い方が自然で、肩の力がふっと抜けた。ワインの香りがようやく鼻に届いた。——あ、これフランスの白だ。
この人と話していて気づいた。婚活トークは「重い」のではなくて、切り出し方次第だった。
3人目は代官山のカフェ。SHIROのハンドクリームの香りがほのかにする人だった。笑うと目が細くなって、「休みの日は蔦屋書店で半日つぶしてます」と照れくさそうに言った。
「子供は好きですか?」と聞かれたとき、怖くなかった。この人に聞かれると、面接じゃなくて、ただの会話に聞こえた。
手が少し震えていたのは、緊張じゃなくて、嬉しかったからだと思う。
4人目と5人目——婚活の「空気」に慣れる
4人目。中目黒の焼き鳥屋。煙と醤油の匂いの中で、35歳の建築士が言った。
「Omiaiだと最初から本気の人が多いから、話が早いですよね」
「早すぎて怖いときもあります」と正直に返したら、彼は焼き鳥の串をくるくる回しながら笑った。
「僕も最初怖かったです。でも曖昧に半年使うより、3回会って合わないってわかるほうが、お互い楽じゃないですか」
その言葉が、ストンと胸に落ちた。——ああ、これがOmiaiの速度か。
5人目は新宿御苑近くのカフェ。穏やかな人で、2時間話して「また会いたいです」と言われた。帰りの電車で、自分の頬が少し熱いことに気づいた。
5人会った先にあったもの
5人と会って、続いているのは1人。残りの4人は「縁がなかった」で終わった。傷つかなかったと言えば嘘になる。3人目と連絡が途絶えた夜、スマホを裏返しにして布団をかぶった。
でも、5人と会ったことで見えたものがある。
「面接みたい」と思っていた将来の話は、相手によって全然違う質感になること。婚活デートの「重さ」は、場所や人で変わること。そして何より、自分がどんな人の隣にいたいかが、少しだけクリアになったこと。
婚活デートは相手を選ぶ場所じゃなくて、自分を知る場所だった。
5人目で気づいたこと
5人目は、33歳の公務員だった。待ち合わせは有楽町の駅前。12月の風が冷たくて、マフラーに顔を埋めていた。彼はネイビーのコートを着て、少し早足で歩いてきた。
「すみません、少し遅れました」
時計を見たら、約束の3分前だった。遅れてない。でも彼は「遅れた」と感じる人だった。その几帳面さに、胸がチクッとした。
日比谷のカフェに入って、カプチーノを頼んだ。泡の上にシナモンが振ってあって、甘い匂いが鼻をくすぐった。彼は紅茶を頼んだ。
「ナメてました」と正直に言った。「婚活デート」
彼は少し笑って、「僕もです」と言った。
1人目の面接官みたいな人、2人目の気まずい沈黙、3人目の話が噛み合わない時間、4人目の「悪くないけど違う」という感覚。全部を経て、5人目の前に座っている。失敗が教えてくれたのは、「完璧な出会い」なんてなくて、「この人ともう少し話したい」と思えるかどうかだけだ、ということだった。
帰り際、有楽町の駅に向かって歩きながら、イルミネーションが視界の端で光っていた。
答えは出たけど、納得はしていない。
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。