Omiaiでイエローカードの人に会った。結論、普通の人だった
Omiaiで気になった人にイエローカードがついていた。友達は「やめとけ」と言った。でもメッセージのやりとりは丁寧で、プロフィールも誠実で、会ってみた。池袋のカフェで向き合った相手は、拍子抜けするほど普通の人だった。
あの黄色いマーク、見た瞬間に胃が冷えた。
Omiaiを開いて、いいねをくれた人のプロフィールを見に行ったら、名前の横にイエローカードがついていた。他のユーザーから通報を受けた人につく警告マーク。「この人は過去に問題行動がありました」という運営からの注意喚起。
普通なら、その時点でスキップする。友達に聞いても「イエローカードは地雷」「絶対やめとけ」と言われた。
でも、プロフィールを読んでしまった。
プロフィールは丁寧だった
32歳、メーカー勤務。趣味はランニングと料理。自己紹介文が長めで、仕事のことや休日の過ごし方が具体的に書いてあった。「週末は代々木公園で5キロ走って、午後は作り置きおかずを3品くらい作ります」という一文が目に留まった。距離と品数を書くタイプの人だ。几帳面そうだった。
写真も加工感がなくて、普通の私服で普通に笑っていた。イエローカードのイメージと、プロフィールの印象が、噛み合わなかった。
「ありがとうございます。プロフィール拝見して、料理をされるところが素敵だなと思いました」とメッセージが来ていた。テンプレっぽいけど、「料理」に触れているあたり、ちゃんと読んではいる。
返信した。理由は自分でもわからない。怖いもの見たさだったのかもしれない。
メッセージは普通だった。むしろ丁寧
1週間やりとりした。返信のペースは1日1〜2往復。質問と返答のバランスが取れていて、一方的に話す感じもなかった。「土曜日にカレーを作りました。ナスとひき肉のやつです」という報告に「レシピ気になります」と返したら、材料と手順を丁寧に書いてくれた。
……普通すぎない?
イエローカードの人って、もっとがつがつしているとか、すぐ会おうとするとか、そういうイメージがあった。でもこの人は「お忙しければ無理なさらず」と2回も書いていた。
友達に相談した。「メッセージが普通でも会うのは怖くない?」と言われた。怖かった。でも「メッセージだけで判断していいのか」という引っかかりもあった。
池袋のカフェで、会った
2週間後、池袋のカフェで会った。昼の14時。人通りの多い場所。友達には場所と時間を伝えておいた。
先に着いて、窓際の席でアイスコーヒーを飲みながら待っていた。心臓がバクバクしていた。「イエローカードの人に会いに来ている」という事実が、自分でも信じられなかった。
「すみません、お待たせしました」
現れたのは、プロフィール写真よりも少し痩せた、普通の男性だった。ジャケットにデニム。声は落ち着いていて、座るときに「ここ、いいですか」と聞いてきた。
1時間半話した。仕事の話、料理の話、休日の過ごし方。一度も怖いと思わなかった。距離感が適切で、踏み込みすぎず、でも表面だけでもなかった。「あ、この人普通の人だ」と、15分くらいで思った。
イエローカードの理由を聞いた
帰り際、聞いた。「あのマーク、気になっていたんですが」
彼は少し苦笑して言った。
「前に会った人と、2回目のデートを断ったんです。そしたら通報されたみたいで。理由は推測ですけど、たぶんそれです」
断っただけで通報。あり得る話だ、と思った。Omiaiのイエローカードは「通報の累積」でつく。通報した側の理由が正当かどうかは、外からはわからない。
「運営に問い合わせたんですけど、具体的な理由は教えてもらえなくて。消えるまで待つしかないって言われました」
声に少し悔しさが混じっていた。喉の奥がきゅっとなった。
判断基準を考え直した
帰りの電車の中で、ずっと考えていた。池袋から自宅のある練馬までの20分間、スマホも開かずに、電車の揺れに身を任せていた。
あのマークを見た瞬間に「この人は危ない」と判断しかけた自分がいた。友達の「やめとけ」も、自分の最初の反応も、マークだけで人を判断していた。黄色い警告マークが、その人の全部を覆い尽くしていた。プロフィールの文章も、写真の笑顔も、材料と手順を丁寧に書いてくれたメッセージも、全部があの黄色の下に隠れていた。
でも実際に会ったら、拍子抜けするほど普通の人だった。丁寧にメッセージをくれて、カフェで穏やかに話してくれて、イエローカードの理由を正直に話してくれた。帰り際に「今日は来てくださってありがとうございます」と頭を下げた人が、危険な人間だとは、どうしても思えなかった。
マークは「事実」だけど、「その人」じゃない。通報理由を確認できないシステムの限界が、あの黄色いマークに全部乗っている。
彼とは2回目のデートにも行った。代々木公園の近くのイタリアンで。彼が「ここのパスタ、自分で作るより美味しいんですよ」と少し悔しそうに言って、その表情に思わず笑った。3回目は新宿御苑の近くを散歩した。桜には早かったけど、梅が咲いていた。「梅の方が控えめで好きです」と彼が言った。その言葉の選び方が、この人っぽいなと思った。
結局、3ヶ月くらい会って、お互いの仕事のタイミングが合わなくなって自然消滅した。別れの理由にイエローカードは関係なかった。普通の、普通の終わり方だった。
「イエローカード=危険」という図式は、たぶん8割は正しい。でも残りの2割に、断られた腹いせで通報された人や、誤解で通報された人がいる。その2割を切り捨てていいのかは、今でもわからない。わからないまま、アプリを続けている。
よくある質問
イエローカードがつく理由にはどんなものがある?↓
イエローカードの人とやりとりするとき、何に気をつけた?↓
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。