恋愛体験談
写真が趣味の人と、東京中を歩いた3ヶ月間
「今日の写真がよかったから」——意味不明なのに、なぜかわかった気がした。谷中から神楽坂まで、カメラを持った彼と歩いた3ヶ月のこと。
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「今日の写真がよかったから」——意味不明なのに、なぜかわかった気がした。谷中から神楽坂まで、カメラを持った彼と歩いた3ヶ月のこと。
苗場の夜、みんなが笑うより少し遅れて笑う人がいた。人混みに押されて、気づいたら隣にいた。空が白くなるまで話して、寝るのが惜しかった、あの夜のことを。
プロフィールに「6歳上」とあって、一瞬指が止まった。でも文章が面白くて、会うことにした。違いはたくさんあった。それでも、この人のことを面白いと思い続けている。
アプリで知り合って2ヶ月、テキストだけで500通を超えた。なかなか会えなかった理由を知ったとき、怒りより先に胸の奥がじわっと温かくなった。新宿のスタバで初めて見た、水色のコート。
YOASOBIのライブに、私たちは同じ夜、同じ空気の中にいた。マッチングアプリで知り合ってから気づいた事実が、胸の奥で静かに音を立て続けている。
「イタリア料理教室に通ってます」というプロフィールに「教えてほしい」と送ったら、彼女は本当に来た。
2月のPairsで「一緒に山、行きませんか」と送った。3月の高尾山、稲荷山コースの落ち葉の上で、彼の腕を咄嗟に掴んだ。1秒だった。手のひらが熱くなった。
6月の恵比寿で始まり、7月の晴れた空の下で終わった。雨の匂いと赤ワインとあの距離感が、今でも梅雨になるたびに胸の奥を締めつける。
品川の水族館、クラゲの青い光の中で言えなかった言葉。でも帰り際、改札の前でほんの少しだけ、本当のことが口から出た夜の話。