恋愛体験談
クリスマスに一人でいる私に、マッチングアプリの相手が予告なしで花を持ってきた話
12月24日、「特になし」と返したら30分後にチャイムが鳴った。小さな花束を持って立っていた彼の顔を見た瞬間、言い訳みたいに張っていた何かが、ゆっくりと崩れていった。
女性25歳
♡
恋愛体験談
スワイプひとつで始まった出会いが、どんな物語になったのか。Pairs・Tinder・with・Omiai・Tappleで出会ったリアルな恋愛体験談。ドキドキしたあの夜、すれ違った理由、忘れられない別れ——誰かのリアルな体験が、あなたの恋愛を映す鏡になるかもしれない。
185 本
12月24日、「特になし」と返したら30分後にチャイムが鳴った。小さな花束を持って立っていた彼の顔を見た瞬間、言い訳みたいに張っていた何かが、ゆっくりと崩れていった。
「イタリア料理教室に通ってます」というプロフィールに「教えてほしい」と送ったら、彼女は本当に来た。
私が返さなかった最後のLINE。あの人は、まだ同じ本を読んでいた。
2月のPairsで「一緒に山、行きませんか」と送った。3月の高尾山、稲荷山コースの落ち葉の上で、彼の腕を咄嗟に掴んだ。1秒だった。手のひらが熱くなった。
12月の新宿、「花束みたいな恋をした」を隣で見ながら、私だけ泣けなかった。泣けなかったことより、泣けると思っていた彼女の気持ちが、じわじわと中央線の車内まで追いかけてきた。
送信ボタンを押した瞬間から、スマホを5分ごとに確認していた夜がある。返信を待つ30分間の体の変化を、今さら正直に書く。
6月の恵比寿で始まり、7月の晴れた空の下で終わった。雨の匂いと赤ワインとあの距離感が、今でも梅雨になるたびに胸の奥を締めつける。
Tinderで知り合って3回目、体の関係になった翌朝。好きか嫌いかじゃなくて、何かわからないものが喉の奥に詰まったまま、私は彼の寝顔を見ていた。
マッチングアプリで出会って1年。記念日に特別なことは何もしなかった。それでも、グラスが鳴った小さな音が、ちゃんと耳に届いた夜のこと。