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27歳の誕生日の夜、後悔してPairsを始めた

27歳の誕生日に同期2人から結婚報告が来た。その夜Pairsをダウンロードした。焦りというより、「このまま何もしないことへの不安」だった。27歳でPairsを始めた1年間の記録と、本当に求めるものが見えてきた話。

27歳・女性の体験
·橘みあ·5分で読める

正直に言う。27歳の誕生日に結婚報告が来たのに、アプリを始めた。


ほぼ同時に、2件。LINEのグループではなく、それぞれ個別のトーク画面に。「おめでとう」を2回打ちながら、手が少し止まった。嫉妬ではなかった。もっとぬるくて、輪郭のない感情。スマホを置いて天井を見ながら、しばらくそのままでいた。


おめでとう、と返しながら、その夜Pairsをダウンロードした。「焦り」という言葉が一番近いが、もう少し複雑だった。焦りというより、「このまま何もしないことへの不安」だった。バスに乗り遅れているわけじゃない。でも、バスが出ていくのを窓から見ている感じ。


最初の3ヶ月——条件で絞った結果


登録してすぐ、プロフィールを丁寧に書いた。自己紹介文は300文字以上、写真は3枚。「真剣に婚活している」という雰囲気を出した。マッチングはそれなりにできた。でも3ヶ月で7人と会って、「また会いたい」と思える人が1人もいなかった。


問題は「条件で選んでいた」ことだった。年齢、職業、学歴——「28〜35歳、会社員、大卒以上」というフィルターで機械的に絞っていた。7人全員に、共通していたことがある。会話が「お互いの情報交換」になっていた。職業、出身地、趣味、休日の過ごし方——確認作業みたいなデートを7回した。1人だけ「また会いたいかも」と思った瞬間があったが、2回目のデートで「そろそろ結婚を考えていて、相手の親御さんに挨拶できる準備ができている人を探している」という話が出て、胃のあたりがきゅっとした。まだそこじゃない、と思った。


4〜6ヶ月目——疲弊して、休んだ


週1回デートを続けると、段々疲れてくる。「また初対面の人と、また同じ自己紹介をする」という繰り返しに、意欲が落ちてくる。


5ヶ月目に1ヶ月休んだ。アプリを開かず、友達と会ったり、一人で映画を見たり、料理を習いに行ったりした。その期間は正直楽だった。代官山の料理教室に週2回通った。ひとりでパスタを作って、ひとりで食べた。Netflixで見たことのある映画を全部見た。誰かに報告しなくていい週末が、久しぶりに「自分の時間」という感じがした。


休んで気づいたのは、「誰かといることを目的にしていた」ということだった。一緒に過ごしたい人を探しているのではなく、「誰かがいる状態」を目指していた。それでは、会って「違う」と思い続けるのは当然だった。


7〜12ヶ月目——条件を全部外した


6ヶ月の休憩後、再開したとき「条件フィルターを全部外した」。27〜40歳、職業問わず、学歴問わず。すると「面白そうだな」と思う文章を書いている人がたくさんいた。条件外だった人の自己紹介が魅力的だった。「週末は地元の山に登っています。下山後のコーラが一番うまい」「映画は年200本見てますが、好きなのは安っぽいB級ホラーです」「自炊派。でも失敗した料理の写真も撮ってます」——プロフィール文だけで「この人と話したい」と思えた。


32歳のフリーランスのデザイナーと会った。条件的には以前の自分なら選ばなかった。でも会って話したら、3時間があっという間だった。吉祥寺の喫茶店で、彼は「フリーランスって安定しないから、マッチングアプリでは印象悪いんじゃないかといつも思ってる」と言った。「でも自分で選んだんでしょ、それ」と言ったら、「そう、自分で選んだ」と返ってきた。その答え方が好きだった。迷わなかった。自分で決めた、という事実をただ言った。そういう人だとわかった。


1年でわかった3つのポイント


27歳の焦りは、自分が何を怖がっているかを教えてくれた。「結婚できないかもしれない」ではなく、「ひとりでいることが不安だ」という本音に気づいた。本音がわかると、探し方が変わった。「安定した人」ではなく、「一緒にいて落ち着く人」を探せるようになった。


今は、そのデザイナーと付き合っている。先週、彼が作った失敗したカレーの写真をLINEで送ってきた。「焦がした」という一言と一緒に。笑った。それだけで、今日の夜が少し明るかった。あの夜の「不安」が、私に正直になることを教えてくれた。27歳の誕生日に感じたあのぬるい感情は、自分の本当の欲しいものを探すための、最初の一歩だった。


誕生日の夜に始めたからこそ


27歳の誕生日の夜にPairsを始めたことに、後悔はない。恵比寿のカフェで一人ケーキを食べながらプロフィールを作った。手が震えていた。でも、あの夜の衝動がなかったら、今の自分はいない。心臓がバクバクしながら最初の「いいね」を押した。代官山の帰り道、スマホの通知が光った。マッチの知らせだった。喉の奥が熱くなった。27歳の自分へ。始めてくれてありがとう。あの一歩が、全てを変えた。


後悔はないと思ったのに、始まりは衝動からだった。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

このテーマを読む:婚活体験談

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