Tinderで真剣な出会いを探した男の話。遊び目的と思われながら4ヶ月続けた
「Tinderで真剣はウケる」と笑われた27歳男。4ヶ月で20人に会い、5人が本気だった。バイオを変えた日から、届くメッセージの質が変わった話。「Tinderで彼女探す」って言ったら、爆笑された。
「Tinderで彼女探す」って言ったら、爆笑された。
金曜の夜、渋谷のHUBで。大学の同期3人がビールを吹きそうになっていた。「無理だろ」じゃなくて「ウケる」っていう笑い。馬鹿にされたんじゃなくて、面白がられた。それが逆にムカついた。
27歳、フリーランスのWebデザイナー。恵比寿のワンルームで、その夜Tinderをダウンロードした。
1ヶ月目——スワイプ地獄と空振りの夜
とにかくスワイプした。右、右、左、右。通勤の電車で、ドトールのアイスコーヒーを飲みながら、寝る前のベッドで。親指が痛くなるくらい。
マッチングはそれなりに来た。でも最初のメッセージで「よろしく!」と送っても、返信率は2割くらい。たまに「かっこいいですね」と来るけど、そこから会話が続かない。
ある日「年収教えてください」という1通目が届いて、スマホを伏せた。胸の奥に鈍い痛みが走った。——俺、スペックで値踏みされてるだけじゃん。
深夜1時、天井を見ながら思った。Tinderの空気感を、俺は全然わかっていない。
2ヶ月目——バイオを書き換えた夜
転機は、バイオの書き換えだった。
それまでは「映画と旅行が好きです」みたいな無難なことを書いていた。2ヶ月目の日曜の夜、下北沢のアパートで缶ビールを開けながら、こう書き直した。
「真剣に付き合える人を探しています。Tinderで言うと笑われるけど、本気です」
手が少し汗ばんだ。恥ずかしかった。Tinderで「真剣」って書くの、めちゃくちゃダサいんじゃないか。でも送信した。
翌朝、メッセージが3件来ていた。
「バイオ見ました。私も同じ気持ちで使ってて」
心臓が跳ねた。——いるんだ、同じこと思ってる人。
3ヶ月目——「本気の5人」が見えてきた
バイオを変えてから、メッセージの質が明らかに変わった。「遊びたいだけ」の人からの連絡が減って、自分のバイオを読んだ上で送ってくれる人が増えた。
3ヶ月目までに会ったのは12人くらい。渋谷のカフェ、中目黒のワインバー、新宿のタイ料理屋。場所はいろいろだったけど、「この人、本気だな」と感じたのは3人だった。
見分け方? 言葉にするのは難しいけど、強いて言えば「聞く姿勢」。仕事の話をしたとき、「へー、フリーランスなんだ」で終わる人と、「フリーランスって不安なときどうしてる?」と踏み込んでくる人がいた。後者は、たいてい本気だった。
4ヶ月目——三軒茶屋、土曜の夕方
付き合うことになった彼女と初めて会ったのは、三軒茶屋の古い喫茶店だった。窓際の席で、西日がテーブルに斜めに差していた。
彼女のバイオには「結婚も考えられる人と出会いたい」と書いてあった。俺が最初のメッセージで「バイオ読みました。俺も真剣に探してて」と送ったら、10分で返信が来た。
「本気って書いてる人、初めて見ました笑」
会って話したら、2時間があっという間だった。レモンサワーのグラスの結露が指に冷たくて、それなのに耳が熱かった。帰りの世田谷線で、スマホを見たら「今日すごく楽しかったです」とLINEが来ていた。
喉の奥が、きゅっと詰まった。嬉しいのに、泣きそうだった。
書かなきゃ、届かない
4ヶ月で会った人は20人くらい。真剣だったのは5人。そのうち1人と付き合った。
Tinderで真剣な出会いは、ある。でもバイオに書かないと絶対に届かない。ダサくても、笑われても、「本気です」と書く。同じように書いている人を探す。
渋谷のHUBで笑った同期に、彼女を紹介した日。「マジかよ」と言われた。
今でも迷うことがある。でも、戻りはしない。
この記事を書いた人
27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。