「楽しかった、またね」——それだけだった。あの夜、私たちは何かを言えなかった
3時間、バーで話した。帰り際、彼が何かを言いそうで言わなかった。私も言えなかった。帰宅して3時間後に「楽しかった」とLINEが来て、私は20分そのメッセージを眺めた。
恋愛体験談
スワイプひとつで始まった出会いが、どんな物語になったのか。Pairs・Tinder・with・Omiai・Tappleで出会ったリアルな恋愛体験談。ドキドキしたあの夜、すれ違った理由、忘れられない別れ——誰かのリアルな体験が、あなたの恋愛を映す鏡になるかもしれない。
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3時間、バーで話した。帰り際、彼が何かを言いそうで言わなかった。私も言えなかった。帰宅して3時間後に「楽しかった」とLINEが来て、私は20分そのメッセージを眺めた。
お店も、エリアも、時間も、全部私が決めた。彼は「えっ全部決めてくれてるの?」と驚いてた。その顔を見て、なんで今まで待ってたんだろうと思った。
6ヶ月目の雨の夜、彼が何度も口を開きかけて閉じるのを見ていた。言えないんだろうな、この人。だから私が先に言った。「そろそろ同棲、考えてみない?」
のぞみが滑り出すたび、お腹の真ん中に小さな穴が開いた。慣れなかった。8ヶ月間、一度も。名古屋とコメダと彼が、全部ひとつに溶けていくまでの話。
初デートで緊張しすぎた私を、大通公園の雪が助けてくれた。積もった雪の街は音を吸って、不思議と静かで、言葉の隙間が怖くなかった。
「女性も選べるよ」と友人に言われて、スマホを持ったまま固まった。
Pairsで出会った川島さんと、5回目のデートの帰り道。等々力渓谷から二子玉川の改札まで、何かが終わっていく気配を知りながら、私は「そっか」しか言えなかった。
3週間、毎晩LINEが続いた。でも彼はデートに誘ってこなかった。待ちくたびれた私は、ある夜スマホを持ち直して「ご飯行きませんか」と打ち込んだ。送信ボタンを押す指が、少し震えていた。
彼も私のことが好きなのはわかってた。でも二人ともそれを言い出せないまま、デートだけが続いていた。「もう待てない」と思った瞬間、口から言葉が出た。