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プロフィール文を書き直した夜、後悔した自己紹介の話

「趣味は映画と旅行です。気軽に話しかけてください!」——Pairsで24歳のとき書いた自己紹介文が残っていた。この文章、誰の心にも引っかからない理由がある。読まれるプロフィール文章の構造と、読まれない文章の共通点。

26歳・女性の体験
·橘みあ·6分で読める

「趣味は映画と旅行です。


最初の自己紹介文を、今さら読み返した


「趣味は映画と旅行が好きで、休日は友人と過ごすことが多いです。気軽に話しかけてください!」


これ、Pairsを始めた24歳のころに書いた自己紹介文。スクショが残っていて、久しぶりに見たとき、笑い飛ばす前に少し胸が痛くなった。あのころの私、本当に一生懸命だったんだよな、という感じで。


でも正直に言う。この文章、誰の心にも引っかからない。


映画。旅行。友人。気軽に。


全部ぼんやりしていて、全部どこかで読んだことがある。「気軽に話しかけてください」は、話しかけてほしいという意志表示にはなっているけど、話しかける理由にはなっていない。あのころの私が欲しかったのは「いいね」だったはずなのに、書いていたのは「存在しないも同然の文章」だった。


読まれない自己紹介には、必ず同じ匂いがする


マッチングアプリを3年使って、withとOmiaiも経験して、途中から自分のプロフィールを見直すようになって気づいたことがある。読まれない自己紹介には、共通のパターンがある。


まず、抽象度が高すぎる問題。「映画が好き」は、正直、日本人口の半分くらいが書いている。「旅行好き」も然り。情報として間違っていないんだけど、その文章から「あなた」が全く見えてこない。


たとえば「去年いちばん刺さったのがドライブ・マイ・カーで、渋谷の映画館から出た帰り道、電車の中でずっと余韻を引きずってた」だったら、どうだろう。同じ「映画好き」でも、景色がまったく違う。話しかけたくなる。「その映画、私も観ました」って送りたくなる。


次に、質問がない問題。「気軽に話しかけてください」という一文は、話しかけてほしいというサインではあるけど、ハードルを下げているようで実は下げていない。送る側は「何を送ればいいのか」が分からなくて止まる。ここに「最近ハマってる飲食店ありますか?ラーメン縛りで開拓中です」みたいな質問が一つあるだけで、返信の入口が生まれる。


それから、温度感が見えない問題。真剣に交際相手を探しているのか、まず会って感じをつかみたいのか。これが不明だと、相手も自分の温度感を合わせようがなくて、結局マッチングしても最初のメッセージがどこかぎこちなくなる。書くのは難しくない。「将来的にはちゃんとした関係を築きたいけど、まずご飯を一緒に食べながら話せる人に会いたい」くらいの一文で十分。


読まれる自己紹介は、構造がある


じゃあ、どう書けばいいのか。私が3回プロフィールを書き直して、マッチング率が変わった経験から言うと、読まれる文章には共通の骨格がある。


最初の1〜2行でキャラクターを出す。スペックじゃなくて、人格を。「仕事は広告代理店の営業。休日の過ごし方は、誰にも連絡せず一人で古本屋巡りをするタイプ」みたいに。仕事の肩書きだけ書いてもつまらないんだけど、休日の過ごし方を一言添えるだけで急に立体感が出る。「え、この人、一人で古本屋行くんだ」って、ちょっとニヤッとしてしまう感じ。


次に、具体的なエピソードを一つ入れる。「先月、下北沢の古本屋で昭和の料理本を3冊買って、週末に全部試したら完成したのが1つだけだった」みたいなやつ。失敗してもいい。むしろ少し抜けている方が、親近感が出る。完璧な自己紹介より、思わず「えーなにそれ」って送りたくなる自己紹介の方が強い。


その次に、どんな人と会いたいかを、押しつけにならない温度で書く。「〇〇な人のみ」という条件提示は地雷。「食にこだわりがある人と、おいしいものを食べながらだらだら話したい」くらいの書き方がちょうどいい。一緒にいる場面が浮かぶ一文。それだけで、読んでいる人が「これ、私のことかも」と感じてくれる。


最後に、質問を一つだけ置く。「休日のランチ、どんなお店が多いですか?」とか「最近おすすめの場所ってどこですか?」とか。これがあるだけで、最初のメッセージを送る側の心理的ハードルが一段下がる。


文字数は、300〜500文字でいい


これ、意外と迷う人が多い。短すぎると情報がなさすぎて「この人、やる気あるの?」と思われる。長すぎると、読まれる前にスクロールが止まる。


自己紹介文は、履歴書じゃない。スペックを並べて審査を通過するための書類じゃなくて、「この人に会いたい」と思わせる予告編。映画の予告編って、2時間の作品を全部説明しないじゃないですか。雰囲気と、一番気になるシーンだけ切り取って、続きを観たくさせる。自己紹介文もそれでいい。


全部書かなくていい。余白を残すくらいがちょうどいい。


私のプロフィールを書き直した夜


3回目に書き直したのは、26歳の秋だった。吉祥寺のカフェで、ノートに箇条書きしながら考えた。「私って実際どんな人間だっけ」から始めて、「最近何に笑ったっけ」「一人でいるとき何してるっけ」を掘り下げた。


完成した自己紹介文を投稿して、最初の1週間でマッチング数が倍になった。「マジで?」って自分でも思った。変えたのは、情報量じゃなくて解像度だった。


中目黒でよく行くパン屋のことを書いたら、「あそこ私も行きます」というメッセージが来た。最終的にその人とは付き合わなかったけど、話が弾んだのは覚えている。


「あなた」が見えたのに、誰かの指が止まった。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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