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いい人だけど好きじゃない。2回目のデートに行くか迷った時の基準

withで出会った人と1回目のデートは楽しかった。優しくて、会話も弾んだ。でもドキドキしない。2回目に行くべきか、断るべきか。「いい人」と「好き」の境界線はどこにあるのか。28歳の私が出した答え。

28歳・女性の体験
·橘みあ·6分で読める

中目黒の桜、まだ三分咲き。


日曜の14時、withで知り合ったナオトさんと目黒川沿いを歩いていた。1回目のデート。彼は28歳、IT系、身長175cm。プロフィール通りの清潔感で、プロフィール通りの優しさだった。


会話は弾んだ。映画の話、仕事の話、地元の話。沈黙がほぼなかった。ランチに入ったイタリアンでは、私が迷っていると「ここのカルボナーラ美味しいらしいよ」と教えてくれた。会計は自然に出してくれた。


帰りの電車で、スマホを見つめながら思った。


楽しかった。でも、心臓は1回も跳ねなかった。


「いい人」チェックリストは全部クリアなのに


家に帰って、ベッドに倒れ込んだ。天井を見ながら指折り数えた。


優しい。チェック。清潔感がある。チェック。会話が噛み合う。チェック。食事のマナーがいい。チェック。こちらの話をちゃんと聞く。チェック。


全部クリアしている。合格ラインを余裕で超えている。「こういう人と付き合いたい」と思っていたスペックに、ぴったり当てはまる。


なのに、ドキドキしない。帰り道にLINEが来ても、心臓が跳ねない。「今日はありがとう!楽しかったです」を読んで、「うん、楽しかったな」と思う。それだけ。胸がぎゅっとならない。手のひらが汗ばまない。スマホを閉じて、back numberの「クリスマスソング」を聴きながらお風呂に入った。この曲を聴いてもナオトさんの顔が浮かばない。それが、たぶん答えだった——と、この時は思っていた。


友達のアヤに電話したら、開口一番に言われた。


「それ、条件で選んでない?」


「好き」と「いい人」の境界線はどこにあるのか


翌日、吉祥寺のドトールで一人、ノートを広げた。28歳にもなって恋愛で悩むのが恥ずかしいけど、ここで適当に判断したら後悔すると思った。


アヤの言葉が引っかかっていた。「条件で選んでない?」。そうかもしれない。withの相性診断で92%が出て、コミュニティも3つ被っていて、「この人とは合うはず」と頭で判断していた。


でも「合うはず」と「好き」は違う。


過去の恋愛を思い出した。大学のとき好きだった先輩は、遅刻魔で、LINEの返信は遅くて、デートのプランなんて立てたことがなかった。それでもあの人からLINEが来ると、手が震えた。みぞおちがきゅっとなった。授業中にスマホが光っただけで、心臓が喉まで上がってきた。


ナオトさんには、それがない。


じゃあナオトさんはダメなのか? ここが難しい。ドキドキしない=好きじゃない、と切り捨てていいのか。28歳の恋愛に、20歳のときと同じトキメキを求めていいのか。ドトールのブレンドコーヒーが冷めていく間、ずっと考えていた。


ノートに書き出した。2回目のデートに行く判断基準。


「もう一度会いたい」の中身を分解する


「また会いたいですか?」と聞かれたら、答えはYesだった。でもそのYesの中身が問題だった。


「楽しかったからまた会いたい」——これは友達にも感じる。「この人のことをもっと知りたい」——これは恋の入口かもしれない。「会わないと後悔しそう」——これは期待。「会うのが怖い」——これは、もしかしたら本物。


ナオトさんへの気持ちは「楽しかったからまた会いたい」だった。悪くはない。でも引力が弱い。


1回目のデートでドキドキしない人を、2回目で好きになることはあるか


ある。実際にある。アヤは「旦那のこと、3回目のデートまで何も感じなかった」と言っていた。4回目のデートで、旦那さんが階段で転びそうになったアヤの腕を掴んだ瞬間に、心臓が止まるかと思ったらしい。


「触れた瞬間にわかる、みたいなのあるから」とアヤは言った。「1回目って緊張してて、相手をジャッジする目で見てるでしょ。2回目でやっと、人として見れるようになる」。


逆のパターンもある。1回目でドキドキしたけど、2回目で「あれ、なんか違う」と冷めるケース。ドキドキは判断材料のひとつであって、答えそのものじゃない。


2回目のデートで私がやったこと


結局、2回目のデートに行った。場所は下北沢。今度はナオトさんが選んでくれた。


1回目と変えたことがひとつある。「ジャッジする目」を捨てた。チェックリストを頭から消して、ナオトさんという人間をそのまま見ようとした。


古着屋に入ったとき、ナオトさんが真剣にデニムジャケットを選んでいた。鏡の前で肩幅を確認して、袖を折り返して、首をかしげている。その横顔を見て、ちょっとだけ胸が動いた。ドキドキというより、じわっと温かいもの。


カフェに入って、アイスのカフェラテを頼んだ。ナオトさんはホットの紅茶。「寒くないの?」と聞かれて、「アイス派なんです、年中」と答えたら、「俺も本当はアイスがいいんだけど、なんか大人っぽくないかなと思って」と笑った。


その「大人っぽくないかなと思って」が、なんか可愛かった。完璧じゃない部分が見えた瞬間に、距離が縮まる感覚。1回目のデートでは見えなかった隙間みたいなもの。そこに、じわっと入り込みたくなる自分がいた。


カフェを出て商店街を歩いているとき、ナオトさんが古本屋の前で足を止めた。「あ、この本——」と呟いて、100円の棚から文庫本を手に取った。村上春樹の「ノルウェイの森」。「高校のときに初めて読んで、ボロボロになるまで読んだ」と言いながら、ページをめくる指が少しだけ震えていた。その震えを見たとき、喉の奥がじんわりした。


帰りの井の頭線で、ナオトさんが降りる駅が先だった。「じゃあ、また」と手を振って電車を降りていく背中を見たとき、ほんの少しだけ、寂しかった。


ドキドキとは違う。でも「寂しい」は、「いい人」に対して感じる感情じゃない。


3回目は自分から誘った


帰宅してすぐLINEを送った。「今日も楽しかった。来週、私が行きたいカフェがあるんだけど」。心臓がトクトクいっていた。1回目にはなかった感覚。


返信は3分後。「行きたい!どこ?」。スマホを胸に当てて、天井を見た。


ドキドキは、最初からあるものじゃない場合もある。じわじわと、温度が上がるように好きになることもある。1回目で判断しなくてよかった。「いい人だけど」のあとに続く言葉は、2回目のデートが教えてくれることもある。


チェックリストの外側に、恋は落ちている。

よくある質問

1回目のデートでドキドキしなかったら脈なしですか?
必ずしもそうとは限りません。初回は緊張やジャッジモードが強く、相手を「人として」見れていないことが多いです。2回目以降に相手の素の部分が見えて、じわじわ好きになるパターンも実際にあります。1回で切るのはもったいない場合があります。
「いい人だけど好きじゃない」の見極め方はどうすればいいですか?
「また会いたい」の中身を分解してみてください。「楽しかったからまた会いたい」は友達にも感じる感情ですが、「会わないと後悔しそう」「この人のことをもっと知りたい」なら恋の入口かもしれません。別れ際に寂しさを感じるかどうかも判断材料になります。
2回目のデートに行くか迷ったとき何を基準にすればいいですか?
「生理的に無理」でなければ、2回目は行ってみる価値があります。ただし2回目ではジャッジモードを外して、相手の素の部分を見ようとする姿勢が必要です。2回目でも何も感じなければ、無理に3回目に進む必要はありません。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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