タクシーの暗闇で手が触れた。どちらも、引かなかった
Tappleで知り合ったユイチロと4回目の夜、三軒茶屋で終電を逃した。タクシーの暗闘の中で手が触れた。引くタイミングを、どちらも見つけられなかった。キンモクセイの匂いがした秋の夜、たった数センチの距離の話。
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Tappleで知り合ったユイチロと4回目の夜、三軒茶屋で終電を逃した。タクシーの暗闘の中で手が触れた。引くタイミングを、どちらも見つけられなかった。キンモクセイの匂いがした秋の夜、たった数センチの距離の話。
Tinderで知り合ったリョウの家でコーヒーをこぼして、シャツを借りた十月の夜。代々木上原の帰り道、コートの下に感じたその匂いを、3日間洗えなかった。人を好きになるって、こういう小さな保留の積み重ねだと思った。
withで知り合ったタクマと2回目のデート、渋谷のTOHOシネマズ。映画が始まって20分後、膝が触れていた。動かせなかった。彼も動かさなかった。暗闇の中で2時間ずっと触れ続けたまま、映画は終わった。
withの心理テストで相性スコア92点。「この人なら間違いない」とスマホを握る手が温かくなった。でも3回会って気づいた、データが教えてくれなかったことがあった。アプリの診断結果と現実の落差、そして本当に必要だったものの話。
マッチングアプリのプロフィール「写真撮りながら街歩きが趣味で」に深夜1時の衝動でDMを送った。谷中から神楽坂まで、カメラを持った彼と歩いた3ヶ月間のこと。「今日の写真がよかったから」——意味不明なのに、わかった気がした。
「なんで私が好きなの?」と3回聞いた夜、彼はもう答えてくれなかった。愛されるたびに怖くなって、先に傷つけることで自分を守った3年間。あのころの自己肯定感の低さが恋愛にどう影響していたか、別れた後に気づいたこと。
金曜夜の新宿のホームでスワイプした右。48時間後、三軒茶屋の南向きの部屋で知らない人の寝息を聞いていた。後悔じゃない。でも、なんて呼べばいいかもわからない朝。Tinderで出会って48時間の話。
Pairsで2週間やりとりしていた相手が、閉まりかけた井の頭線のドアから滑り込んで私の隣に立った。世界が狭すぎて、笑えなかった。でも笑った。マッチングアプリとリアルが交差した、偶然すぎる出来事の話。
付き合って9ヶ月、夕食を笑って過ごして、電車に乗った瞬間に気づいた。「もう無理かもしれない」と。胸のどこにも温度が残っていなかった。別れを決めてから実行するまで3ヶ月かかった。なぜ言えなかったか、正直に書く。