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誤アンマッチした夜に後悔した。Instagramで探してフォロリクを送った話

Tinderで気になる人を誤操作で左にスワイプしてしまった。終わったはずなのに、どうしても気になった。共通の知人、Instagram、フォローリクエスト、DM。普通じゃないことをした25歳のマッチングアプリ体験談。

25歳・女性の体験
·橘みあ·6分で読める

正直に言う。マッチした相手を間違えてアンマッチしたのに、諦めなかった。


右にスワイプしようとして、左にした。完全に誤操作。Tinderのあの判定、なぜあんなに敏感なの。スクロールしながらプロフィールを読んでいて、画像の下の部分に指が当たったとき、なぜかそのまま左に流れてしまった。Nope。画面の隅に赤い×が出た。


Tinderで出会って半年経った今でも、あの誤操作の瞬間のことは覚えている。スクロールしながらプロフィールを読んでいて、いいなと思って右スワイプしようとした瞬間に、指が滑った。左に消えていく画面。キョウヘイ、26歳、デザイン系、写真3枚全部自然体でよかった。3枚目はどこかの海で撮ったやつで、笑ってはいなかったけど目が細くなっていて、その感じが良かった。


ヨシノに連絡した深夜1時


取り消せない。


Tinderはアンマッチを取り消せない。これが本当に悔しかった。設定で「巻き戻す」ができるんだっけ、と思ってTinderゴールドの説明を開いたら、月額3000円近くした。3000円は出せない。出せないけど悔しかった。


2日間引きずった。名前も職業もなんとなく覚えていた。共通の知人がいたことをプロフィールに書いてあったのも頭に残っていた。確か「ヨシノの友達」という表記があった。


ヨシノ。私の大学の後輩で、今でも年に2回くらい会う子。代官山のカフェで近況報告をする、そういう関係。


「ヨシノ、キョウヘイくんって人知ってる?」


LINEを送った。夜中の1時。


「キョウ? 知ってるけど、どこで知ったの」


「Tinderに出てきて、でも誤アンマッチして……」


「え、やばい笑。いい人だよ。Instagram教えようか」


止まった。


そこから先に進む必要が、本当にあるのか。いや、でも。見ず知らずの人のInstagramをフォローして、DMで「Tinderで誤アンマッチしたんですが」とメッセージするの?それって普通じゃない、という気持ちと、あのプロフィールの3枚目の目が細くなってる写真を思い出す気持ちが、2日間ずっと拮抗していた。


「教えて」


アカウントを見た。普通のアカウント。カフェの写真と風景写真が多い。フォロワー700人弱。写真の色味が揃っていて、几帳面な人なんだなと思った。中目黒の写真があった。代官山のレコード屋の写真があった。歩いているエリアが自分と近い。


30分くらい眺めた。眺めすぎた。でも止められなかった。彼が使っているカメラがどのくらいのものか、どの季節の写真が多いか、食べ物の写真がほとんどないこととか。几帳面なのに、ご飯には執着しない人。情報が積み重なっていった。知らなかった人のことが、少しずつ像を結んでいく感覚。


フォローリクエストを送った


フォローリクエストを送った。


翌日、承認。


DMを送った。「突然すみません。ヨシノから教えてもらいました。Tinderで誤アンマッチしてしまって、申し訳なくてメッセージしました」。


既読。数分後に返信。


「あ、もしかして先週? マッチしたと思ったら消えたのがいて、なんだろうって思ってました笑」


「それです。本当にすみません、スワイプの操作が下手で」


「全然大丈夫ですよ。わざわざ連絡してくれてありがとうございます。面白い経緯ですね笑」


面白い経緯。その返し方が好きだった。変とか珍しいとかじゃなくて、面白い。変な出来事を「面白い」に変換できる人は、なんか信用できる気がする。


そこからDMでやりとりして、2週間後に会った。新宿の和食屋。テーブル席で向かい合って、最初の5分はなんとなくぎこちなかった。Instagramで顔は知っているのに、会うのは初めて。その歪んだ距離感が、なんとも言えない緊張を生んでいた。


「誤アンマッチ経緯」を乾杯トーストにして笑った。「ヨシノ経由で連絡が来た時、どう思いましたか」と聞いたら「ちょっと笑いました、でもなんか好印象でした」と言われた。「好印象なんですか」「だって普通そこまでしないじゃないですか」「普通じゃないですよね、確かに」「それがよかったんですよ」とキョウヘイが言って、グラスを上げた。


和食屋の個室、ほの暗い照明。目の前に座る人の目が、写真の3枚目と同じように細くなっていた。日本酒を飲みながら、3時間話した。デザインの仕事の話、好きな音楽の話。彼がfuture islandsが好きで、私もちょうど聴いていたと言ったら、「え、珍しい」と前のめりになった。その時の顔が、一番よかった。


その3ヶ月後に付き合った。今もまだ付き合っている。


中目黒を一緒に歩くたびに、「Instagramでここの写真見たことある」と言ってしまう。「ストーカーみたいなこと言わないで」と毎回言われる。でも実際、フォロー前にプロフィールを30分くらい見ていたので、否定できない。


「普通じゃないことをしたな」と思ったのは、フォローリクエストを送った後だった。でも後悔はなかった。気になった人を逃さないためなら、普通じゃないことを一個くらいするのは、全然ありだと今も思っている。


Tinderは縁を切った。でも胸が引っかかっていた。世界が消えたわけじゃなかった。

よくある質問

Tinderで誤アンマッチしてしまった相手をどうやって探し出したのですか?
共通の知人を経由してInstagramのアカウントを特定し、フォローリクエストを送りました。デザイン系の仕事をしているキョウヘイさん、26歳で、写真が3枚全部自然体で良かったと書かれています。
なぜそこまでして連絡を取ろうと思ったのですか?
誤操作でNopを出してしまった瞬間からずっと気になり続けていたためです。Tinderでは終わったけど、まだ世界は繋がっていると気づいた25歳の行動力が描かれています。

この記事を書いた人

橘みあマッチングアプリ体験談ライター

27歳・東京。Pairs・with・Tinder・Omiai・タップルを延べ3年間使用。マッチングアプリで3人と出会い、2回失恋した経験をもとに執筆。失恋した夜に誰かのブログで楽になった経験から、このサイトを始めた。

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