恋愛体験談
本の趣味が同じだった人と、3ヶ月かけてゆっくり好きになった
最初のメッセージは「どの村上春樹が好きですか」だった。宣言じゃなく、問い。それだけで、この人とは話せると思った。
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最初のメッセージは「どの村上春樹が好きですか」だった。宣言じゃなく、問い。それだけで、この人とは話せると思った。
新幹線の自由席で、いつも同じ景色を見ていた。富士山が見えるたびに、まだ好きだと思っていた。
日本語と英語の練習のはずが、3ヶ月後には中目黒を一緒に歩いていた。
34歳の秋に離婚して、半年間「また誰かと付き合えるのか」という問いを抱えて生きた。翌春、勇気を出して始めたアプリで気づいたのは、過去より今の自分が見られているということだった。
「今日は普通の夜ご飯だから」と彼は言った。知っていた、全部。それでも私は驚いてみせた。演じた喜びじゃない。本物の喜びが、ちゃんとそこにあったから。
高円寺の古いカフェ、窓際の席、酸味の強いコーヒー。毎週土曜日だけが、完全に自分のものだった時間。その隣に、いつも同じ人がいた。
「どこでもいいです」という返答から始まった小石川植物園でのデート。特別なことは何もないはずなのに、ただ一緒にいる時間が、ずっと心に残っている。
頭を空にしたくて取った京都の宿で、見知らぬ人に正直になれた夜があった。旅先の出会いは続かないと聞いていたのに、この人とは続いた。
披露宴のスピーチで、新婦が「アプリで出会いました」と言った。その言葉が、何かを変えた。
アプリで知り合って3回目のデート。「料理、全然できないんです」のひとことが、毎週土曜日の午後を、人生でいちばん好きな時間に変えた。
マッチングアプリで見た顔に、見覚えがあった。名前を確認して、確信した。20年ぶりに繋がった幼なじみとの話。
代々木上原のジムで週3回すれ違い続けた3ヶ月。話しかけられなかったのに、いない日だけ気づいてた。あの「ケーブルのセッティング」がなければ、今でも他人だったかもしれない。